椅子の上で脚の置き方を変えようとすると、膝が肘掛けに当たる、足先が座面から出る。こうした場合は、座面が広く肘のない椅子が候補になります。ただし、椅子だけに脚が収まっても、机の下で切り替えられるとは限りません。
購入前には、自分が使う座面の範囲と、脚を上げ下ろしする机下の空間を分けて確かめてください。足を下ろした普段の座り方でも入力でき、両方を切り替えられる場合に、幅広タイプのオフィスチェア
を候補にできます。
座面650×480mmと椅子の外寸を分ける
紹介するFB-0498は、不二貿易の「あぐらがかけるチェア」です。メーカーの発売時の案内では、座面を幅65×奥行48cmと説明しています。ミリメートルへそろえると幅650×奥行480mmです。
一方、販売ページの椅子全体の外寸は幅660×奥行690×高さ840〜910mmです。650×480mmは座面を検討するとき、660×690mmは椅子を置く床面や机への出し入れを検討するときに使います。全体の奥行690mmを、脚を載せられる座面奥行と読み替えないようにします。
座面には丸みや縁の立ち上がりがあります。650mmという最大幅いっぱいに、同じ平らな面が続いているわけではありません。座ったときに足を載せられる範囲は、クッションの沈みや縁の形も含めて実物で見ます。
「幅広だから入る」と決める前に、現在の椅子で当たる場所を特定します。肘掛けだけが邪魔なのか、座面の横幅が足りないのか、奥行も足りないのかで、必要な変更が異なるためです。
膝だけでなく足先と座る位置も測る
測定は、普段あぐらをかける床面などで、いつもの服装で行います。商品の幅へ収めるために、普段より小さく脚を折りたたむ必要はありません。左右の膝の外側に目印を置き、その間の幅を測ります。
同時に、お尻の後ろから最も前へ出た足先や膝までの奥行を見ます。膝幅だけが座面幅に入っていても、両足を載せる奥行が足りなければ、椅子の前端へ足が出ることがあります。左右の脚を組む順番を替える場合も、それぞれの範囲を確認します。
床へ650×480mmの長方形を示すと、自分が占める範囲を大まかに比べられます。これは寸法の予備確認で、実物の座面の丸みやクッション、背もたれとの距離は再現しません。枠に入ったことだけで、椅子でも同じように座れるとは決めないでください。
厚い作業着やポケットの中身があると、普段と位置が変わる場合があります。職場で使う服装の条件を残しておくと、展示品を試すときにも同じ比較ができます。横座りも使いたい場合は、あぐらの数値を流用せず、その脚の置き方で幅と奥行を測ります。
最低座面高450mmで普段の座り方も試す
座面高は450〜520mmの範囲で変えられ、メーカーはガス圧式の昇降と案内しています。まず足を下ろして座り、普段使う机へ向かいます。最低位置でも、自分が使いたい座面高より高くないかを確認します。
あぐらの形だけを試すと、足を下ろした後の座りにくさを見落としやすくなります。足を床に置くとき、背もたれへ寄りかかるとき、立ち上がるときまで、一台の椅子で切り替えます。既存の椅子で使えている座面高を測って持参すると比較しやすくなります。
足台を使う予定がある場合は、机の下にその足台も置きます。脚を下ろしたときに使えることに加え、椅子を引く経路をふさがないか、キャスターが乗り上げる位置に来ないかを確認します。足台の追加で成立する案と、椅子単体で成立する案を分けて考えます。
座面高を上げると、机と座面の間の空間は小さくなります。手元の高さだけを合わせて終えず、あぐらにした膝が天板下面や引き出しへ近づかないかも確認してください。
机の下は幅・高さ・奥行の三方向を見る
机下を測るときは、天板の幅ではなく、実際に膝が入る位置で左右の脚やワゴンの間を測ります。奥へ進むと補強材が出ている机もあるため、手前だけ広くても足りない場合があります。
高さは床から天板下面だけでなく、引き出しや配線トレーなど最も低く出ている部分までを見ます。あぐらをかくと、座面から膝の上端までの高さが増える場合があります。自分の座面設定と合わせて、どの部材へ近づくかを確かめます。
奥行は、椅子を入力しやすい位置へ寄せたときの足先と、机奥の幕板や配線の位置で見ます。膝が机の手前で収まるだけでは、キーボードへ手が届く位置まで寄せられるとは限りません。
例えば、膝の幅が620mm、机下の最も狭い部分が600mmなら、その位置では左右が重なります。これは照合方法の例です。実際には自分の寸法と机の部材位置を使い、幅が近い場合ほど、服や動作を含めて実物で確認します。
脚を上げる途中と、戻す途中の場所も要る
あぐらの完成位置で収まっても、脚を座面へ載せる途中に膝が外へ出る場合があります。机に向かった位置で、片脚ずつ上げる、元へ下ろす、椅子を引いて立つ、という順番を試します。
机へ寄せたまま切り替えられず、一度椅子を引く必要があるなら、その引きしろを含めて配置を決めます。後ろの壁、収納家具、通路を使う人と重ならないかを見てください。椅子の幅だけを小さくしても、この前後の場所が消えるわけではありません。
キャスター付きなので、脚を動かすときの椅子の動きも実際の床で確認します。床の素材やマットとの組み合わせは販売元の案内に従い、動いてしまう状態で無理に切り替えることを前提にしません。
共有机のワゴンを外せば収まる案なら、ワゴンの移動先も決めます。毎回その場へ戻される物があると、試したときだけ広くても、日常の切り替え場所を維持できなくなります。
肘がない椅子で入力位置を作れるか
この椅子には肘掛けがないため、膝が肘へ当たる障害はなくなります。一方、今まで肘掛けへ預けていた腕を、同じ位置で支えることはできません。実際にキーボードとマウスを置き、足を下ろした状態とあぐらの状態の両方で操作します。
あぐらにするとお尻の位置が前へ移る、または背もたれから離れる場合があります。脚を載せるために座る位置を変えた結果、入力機器が遠くならないかを見ます。背を預ける位置も含め、商品写真の人と自分が同じ収まりになるとは考えません。
確認できる高さ調節は座面の昇降です。背もたれの独立した高さ調整や、座面奥行のスライドがあるとは案内されていません。合わない部分を後から別の調整で埋められる前提にせず、固定された背と座の組み合わせとして試します。
机の手前へ資料を広げる仕事なら、腕を置く場所と資料の場所が競合しないかも確認します。あぐらをかけることだけでなく、いつもの仕事道具を使える位置が残ることを採用条件にします。
靴と共用時の扱いを先に決める
職場で足を座面へ載せるなら、履物をどう扱うかを先に決めます。靴を脱いで使う場合は、椅子のキャスターや人の通り道へ置かない場所が必要です。自分専用の席でできることが、そのまま共用席で認められるとは限りません。
張り材はポリエステル、クッション材はウレタンフォームです。材質名だけで洗える、消毒液を使える、カバーを外せるとは判断せず、手入れの方法を確認します。利用後に座面の汚れや忘れ物を見る手順も合わせて考えます。
こうした運用を用意できない部屋では、あぐらに対応することを主な購入理由にせず、足を下ろして使う条件で椅子を比較する方法があります。この記事で確認するのは家具への収まりと使い方で、あぐらによる健康効果や作業時間の長さを評価するものではありません。
椅子を引く場所と荷受けまで確認する
本体重量は13.5kgで、購入者による組み立ての商品です。梱包は幅250×奥行745×高さ570mm、16kgと案内されています。届いた箱を組み立てる場所まで運べるか、開梱した部品を広げる場所があるかを確認します。
組み立て後は、660×690mmの本体外形に椅子を引く動作を加えます。肘がないから机へ完全に収まるとは限らず、幅広の背や座面、脚部が机の部材へ当たる場合があります。使わないときにどこまで寄せたいかも決めておきます。
販売ページには耐荷重の記載が確認できないため、必要な重量条件は販売元へ照合します。色ごとに販売状態が変わる商品なので、過去の商品写真にある色だけで注文を決めず、現在選べる色を確認してください。
座面に収まり、同じ席で切り替えられれば候補になる
まず650×480mmの座面寸法を使って予備確認し、実物で丸みや沈みを含む収まりを見ます。次に、足を下ろした普段の作業、あぐらへの切り替え、立ち上がりを同じ机で試します。
この流れが成立し、靴や共用の扱いも決められるなら、幅広アームレスチェアの商品ページを確認する
から条件を照合できます。肘のない広い座面は候補を絞る特徴であり、自分の机下や動作まで合うことは試して決める部分です。