4人で付箋を分類したり、A3の資料へ書き込んだりする社内ワークショップでは、着席できる人数だけでテーブルを選ぶと、紙を動かす場所が足りなくなることがあります。各自の手元は確保できても、中央に集めた意見を並べ替える面が残らないためです。
この記事では、紙資料を使う4人のワークショップ用テーブルを探している担当者へ、個人領域と共有領域を購入前に再現する方法を説明します。候補にするのは、幅1400×奥行1400mmの正方形テーブル PX2-1414TA-HN
です。
根拠資料が示すのは、人数ではなく活動に場所を合わせる考え方
英国Cabinet Officeの『The Way We Work: A Guide to Smart Working in Government』は、仕事を課題・個人・チームにとって効果的な場所で行い、空間を個人ではなく活動へ割り当てることを原則に挙げています。プロジェクトテーブルや、用途の異なる活動別スペースを設けた政府機関の例も紹介しています。
ただし、この資料は政府職場向けの実務ガイドと事例集です。4人が使う天板の最適寸法を比較した実験ではなく、A3用紙や付箋に1400mm角が適するとも述べていません。ここから記事で応用するのは、「4人用」という表示だけでなく、実際の活動を置けるかで場所を決める考え方です。
先に、机の上を個人領域と共有領域へ分ける
ワークショップ当日に使う物を一度集めます。A3資料、付箋、筆記具に加え、参加者がノートパソコンや飲み物を置くなら、それも含めます。代用品ではなく実物を使うと、紙をめくる範囲や、付箋を一時的に退避させる範囲まで確認できます。
次に、床または既存の大きな机へマスキングテープを貼り、検討中の天板と同じ正方形を作ります。その中を、四辺に一人ずつ割り当てる個人領域と、全員が付箋を集める中央の共有領域に分けます。中央を先に確保し、残った範囲へ各自の資料を置くのがポイントです。個人領域を先に広げると、共有領域が最後に押し縮められます。
テープの枠へ4人が実際に座り、資料を読む、付箋を書く、中央へ貼る、分類を動かす、という一連の動作を試します。誰かが立たなければ奥へ届かない場合も、すぐ不適合とは決めません。進行役だけが中央を動かすのか、全員が頻繁に動かすのかで必要な範囲が変わるため、予定している進め方と合わせて判断します。
共有領域の使い方を、進行役の有無で決める
同じ資料を使うワークショップでも、全員が中央の付箋を動かす進め方と、進行役が意見を受け取って整理する進め方では、テーブルへ求める条件が異なります。前者では四辺のどこからでも共有領域を扱えることが重要です。後者では全員の手が中央へ届くことより、参加者が自分の資料を読めて、進行役が分類作業を止めずに続けられる配置を優先できます。
実寸枠での確認時には、単に着席するだけでなく、実施予定の役割分担も再現します。中央へ手を伸ばすたびに別の人の資料をよける、進行役が席を離れるたびに説明が中断する、といった状態なら、天板に物が載るという意味では収まっていても、進め方には合っていません。
反対に、意見を壁面のボードへ集約する運営なら、テーブル中央を広く残す優先度は下がります。その場合は、この正方形テーブルを選ぶ理由が薄れていないかを見直し、資料を横並びにしやすい長方形テーブルや、レイアウトを変えやすい複数台構成とも比較できます。
1400mm角では、辺から中央まで700mmある
候補商品の天板は幅1400×奥行1400mmです。四辺から中央へ向かって使う場合、天板の縁から中心までは700mmあります。この数値だけで「届く」とは判断せず、先ほどの実寸枠で、最も奥へ置く付箋や資料を各参加者が扱えるか確かめます。
長方形の会議机では、向かい合う二方向から資料を出す配置になりやすい一方、正方形なら四辺へ一人ずつ置く案を試せます。ただし、正方形であるだけで共同作業がしやすくなるわけではありません。パソコンを4台置くと紙の領域が減り、資料の大きさや進行方法によっては、中央の一部を使わない配置の方が合う場合もあります。
テーブルの外側も同じ実寸枠で確認する
1400mm角の天板が部屋に収まっても、椅子を引いた位置が通路や扉と重なることがあります。天板の枠を作った状態で普段使う椅子を四辺へ置き、着席と離席を試してください。入口の扉、収納扉、ホワイトボード前の移動経路も同時に確認します。
搬入も別に見ます。商品は3梱包で、最も大きい梱包は1470×1460×55mm、重量39kgです。完成後の設置面積だけでなく、建物入口、エレベーター、曲がり角、部屋の扉をこの梱包が通るかを販売元へ確認します。ここは天板を使う判断ではなく、購入後に設置場所へ運べるかという別の条件です。
候補商品は配線機能のない正方形テーブル
PX2-1414TA-HNの商品ページ
では、外寸が幅1400×奥行1400×高さ720mm、天板厚が25mm、天板下の有効幅が1260mmとされています。天板はメラミン化粧板、脚はアジャスター付きで、バッグフックも備えます。
販売ページには、配線カバー付きと記載されています。ノートパソコンも使う場合は、電源を使う場面と紙を広げる場面を実寸枠の確認へ入れ、配線カバーの周囲へ付箋や資料を置く運用で支障がないかを確かめます。配線機能があることだけで適合とはせず、コードを接続した状態で中央の共有領域を維持できるかが判断点です。
作業の切り替え時に、資料の退避先を用意する
ワークショップでは、個人で資料を読む時間、全員で付箋を分類する時間、ノートパソコンへ記録する時間が切り替わります。すべての道具を出したままにすると、共有領域を確保したはずでも、使わない物が中央へ入り込みます。天板の広さだけで解決しようとせず、今使わない資料を戻す場所を室内に決めておく必要があります。
候補商品の脚部にはバッグフックがありますが、販売ページで確認できるのはフックの存在までです。資料箱やパソコン用品の収納場所として扱えるとは限りません。ワゴンや棚を併用するなら、テーブルの周囲へ置いた状態でも着席・離席や扉の使用を妨げないかを、外側の実寸確認に含めます。
複数日にわたって同じ成果物を使う場合は、終了時に何を天板へ残し、何を片付けるかも決めます。次の利用者が配置を推測して戻す運用では、共有領域が徐々に物置になりがちです。分類途中の状態を記録してから片付ける担当と、次回に再配置する担当を決められるなら、常に成果物を置いたままにする必要があるかも再検討できます。
固定した作業場所にするか、毎回片付けるかを先に選ぶ
PX2-1414TA-HNはアジャスター脚のモデルです。販売ページには組立設置付きの商品として案内されており、キャスターで日常的に移動する机としては示されていません。部屋をワークショップ専用または長時間の共同作業に使い、正方形の配置を維持するなら候補に残しやすい一方、終了のたびに机を寄せて別用途へ戻す部屋では、移動や収納の運用が合いません。
共用会議室へ導入する場合は、開催中だけでなく終了後まで試します。資料を片付け、椅子を戻し、次の会議形式へ切り替えるところまで無理なく運用できるかを確認します。頻繁なレイアウト変更が前提なら、天板上の広さを満たしていても、可動式や折りたたみ式を比較対象にする方が利用場面に合います。
購入判断は二つに絞れます。実物の資料を置いた1400mm角の枠で、4人分の個人領域と中央の共有領域を両立できること。そして、普段の椅子を四辺へ置いた状態で、扉や通路を塞がないことです。どちらかを満たさないなら、人数表示に合わせて購入せず、資料を壁面へ移す進行や、複数台へ分ける配置も検討できます。
参考資料
- UK Cabinet Office, The Way We Work: A Guide to Smart Working in Government
- オフィスコム, PX2-1414TA-HN 商品ページ
