吸音ボードを壁へ付けると会議室の反響は減る?

会議室の反響対策にREMUTEの900mm角吸音ボードを検討。スチール壁と4か所の磁石、厚さ40mmの設置条件を確認し、同じ枚数・文章・席で配置を比べる方法を整理します。

吸音ボードを壁へ付けると会議室の反響は減る?

小会議室で語尾が重なったり、離れた席の発言を聞き返したりするなら、壁面の吸音を試す余地があります。ただし、ボードを一枚付ければ解決するとは限りません。室内の響きが困りごとの中心かを確かめ、取り付けられる壁で配置と聞こえ方を比べる順序が役立ちます。

REMUTEのオフィスウォール900mm角は、スチール製の壁へ磁石で着脱する吸音ボードです。位置を変えて試せる点が選ぶ理由になります。購入枚数を先に決めるより、普段の会議で困る席を選び、同じ条件で違いが分かるかを見てから導入範囲を決めましょう。

室内の声とWeb会議の声を分けて聞く

まず、会議アプリを使わず、普段の席で二人以上が短い文章を読み、向かい側や端の席で聞きます。発言が終わった後も響きが残る、次の言葉に語尾が重なる、といった状態が室内で気になるなら、吸音を比較する目的が明確になります。誰のどの席からの声が聞き取りにくいかまで残してください。

一方、室内では会話できるのに通話先だけで聞き返されるなら、先に使用中のマイクとその位置を確認します。パソコン内蔵マイクのつもりで別の機器が選ばれている、話し手からマイクが離れている、といった条件も比較対象です。ボードを増やす前に、機器を確かめる順序にできます。

換気設備の音や廊下の話し声が気になる場合も、「反響が多い」と一括りにしません。空調の状態や扉の開閉を記録し、何が会話に重なっているかを分けます。室内で声の響きが気になることと、外から音が入ることでは、試す対策が変わるためです。

吸音ボードの役割は、ボードへ届く音の反射を和らげることです。隣室へ会話を漏らさない性能を、この商品の案内から判断することはできません。音漏れを止めることが主目的の部屋では、壁や扉を含む遮音の検討が必要になります。

900mm角の仕様から分かることを整理する

REMUTEの900mm角吸音ボード は、幅900×高さ900×厚さ40mm、重量3.5kgです。裏面の固定用マグネットは4か所で、スチール製の壁に取り付ける仕様です。色はライトグレー、グリーン、ネイビーが案内されています。

メーカーのオフィスウォールの説明でも、反響を抑える用途、4か所の磁石、着脱できる構造を確認できます。床に脚を置かずに壁を使い、試した配置を後から変えられるのが、この方式の使いどころです。壁材が合い、家具の配置を保って比較したい小会議室では候補になります。

販売ページには周波数ごとの吸音率のグラフがありますが、「測定値であり保証値ではない」と注記されています。そのグラフから、実際の会議室で何dB静かになるか、何枚あれば聞き返しがなくなるかまでは決められません。メーカーが扱うブースなど、別の製品の遮音数値もこのボードへ当てはめないようにします。

同シリーズには900×450mmと450mm角もあります。ここで紹介するのは900mm角であり、小さいサイズの重量や価格と取り違えないことが大切です。設備を避けるために別サイズを組み合わせる場合は、購入時に各寸法と数量を分けて確認します。

壁の広さより先に4か所の固定位置を確かめる

購入前は900mm角の紙を予定の壁へ当て、設置できる範囲を探します。ホワイトボード、投影面、スイッチ、点検口を覆わず、扉を開いたときにも重ならない位置を選びます。紙の範囲だけでなく、厚さ40mmの本体が付くことも見込み、椅子の背やワゴンが触れないかを確認してください。

白く平らに見える壁でも、スチールとは限りません。また、壁の一部分に磁石が付いたことだけでは、パネルの4か所すべてを取り付けられるとは判断できません。継ぎ目や段差を避け、製品の固定部が当たる位置と壁面の状態を合わせて確認する必要があります。

取付可否は施設担当者と確認し、実物では付属の説明書に従います。商品写真の磁石は裏面にあるため、見た目だけで壁へ付けた後の保持状態を判定しないようにします。取り付けた後に浮きやずれがある場合は、その配置で比較を続けず、設置状態を確認してください。

ガラスや磁石の付かない壁しか使えない場合、この商品を接着剤やねじで改造して取り付ける前提にはしません。別の壁が使えるかを探し、なければ設置方式の異なる吸音材を検討します。反響が気になる壁と、本品を取り付けられる壁が一致するかが、最初の絞り込みになります。

同じ枚数で「まとめる」と「分ける」を比べる

壁面の候補が決まったら、初めは一つの壁へまとめた配置を試します。配置を変える前に、話し手、聞き手、机、椅子の位置を決めておきます。家具も同時に動かすと、聞こえ方の変化をボードの配置だけで比べられなくなるためです。

例えば900mm角を2枚使う試験なら、最初は同じ壁に2枚、次は取り付け可能な二つの壁に1枚ずつ、という比較ができます。これは配置を比べる例であり、小会議室には2枚で十分という目安ではありません。使える壁が一面だけなら、その面の中で位置を変えた比較から始めます。

900mm角の正面面積は、寸法から計算すると1枚0.81㎡、2枚で1.62㎡です。この値は貼った面積の記録に使えますが、その広さの部屋へ対応するという意味ではありません。部屋の床面積と同じ数字をそろえればよいわけではないため、必要枚数を面積だけで割り出さないようにします。

同じ枚数で位置を比べ、候補が絞れてから枚数を増減すると、何を変えた結果かが分かりやすくなります。最初の配置で変化を感じなかった場合も、直ちに追加購入せず、ほかに使える壁や、聞き手の席ごとの差を確認してください。

短い文章を使って三つの状態を比べる

比較は「設置前」「一面にまとめた配置」「分けた配置」の順に行います。複数の壁を使えない場合は、最後を同じ壁内の別位置に置き換えます。テスト用の文章は会議の実データを使わず、普段の発言に近い長さのものを用意すると、条件を繰り返しやすくなります。

毎回そろえるのは、話す人、文章、声量、話し手と聞き手の位置、扉や空調の状態です。声量を厳密に一定にできなくても、ボードを付けた後だけ大声で読むことは避けます。判断が曖昧なら同じ文章をもう一度読み、初回の印象だけで決めないようにします。

聞き手は、語尾が次の言葉に重ならないか、聞き取りにくかった単語がどう変わったか、端の席でも発言を追えるかを記録します。「音が小さくなった」だけでなく、会議の発言を追いやすくなったかを見るのが目的です。中央の席だけ改善しても、普段使う端の席で困り続けるなら、その差を残します。

録音は比較の補助にできます。使う端末と置く位置をそろえ、録音することを参加者に伝えます。端末側の音量補正で聞こえ方が変わる場合もあるため、録音の音量差だけを性能値にせず、室内で聞いた人の記録と一緒に評価してください。

通話先の評価は機器設定を固定して取る

室内での比較を終えたら、普段のWeb会議機器を使って通話先にも聞いてもらいます。同じマイク、スピーカー、会議アプリの設定を使い、ボード配置とノイズ抑制などの設定を一度に変えないようにします。先に室内での変化を残しておくと、通話でだけ起きる問題を分けて扱えます。

通話先には「よくなったか」だけでなく、読み上げた言葉を聞き取れたか、響きが発言に重なるかを尋ねます。通話先の環境も同じ状態で比較できると判断しやすくなります。回線や機器の状態が変わった試行は、ボードの効果と結び付けず別に記録してください。

室内の聞き手は改善を感じても、通話先では変化しないこともあります。その場合、室内会議のために採用するのか、Web会議の課題を先に解くのかを分けて決めます。スピーカーの声をマイクが拾う問題など、配置比較で変わらないことをボードの追加だけで追い続けないようにします。

採用する配置と追加を見送る条件を残す

採用の判断材料は、設置条件を満たす壁があり、普段使う席で会話の追いやすさの変化を繰り返し確認できることです。設置前との差が分からない場合や、一部の席だけで困りごとが残る場合は、その結果を理由に配置の再検討や追加購入の見送りを選べます。

決めた配置は、壁面の写真や簡単な平面図に枚数と位置を残します。話し手と聞き手の席、扉の状態、会議機器も一緒に記録しておけば、後から家具を変えたときに比較し直せます。外したボードを元へ戻す担当と保管場所も決めておくと、試験時の配置を維持しやすくなります。

磁石式の便利さを生かすには、着脱できることと、どこに付けても同じ効果が出ることを分けて考えます。固定部とサイズ展開を商品画像で確認 し、取り付けられる壁と比較の条件を決めてから、必要な数量を絞ってください。

参考資料