車いすで研修テーブルを使える?天板下とアームレストを測る

車いすで研修テーブルへ近づけるかを、横材までの高さ586mm、脚間の幅、膝が入る奥行きから確認。本人が使う車いすと教材で試す手順を解説します。

車いすで研修テーブルを使える?天板下とアームレストを測る

車いすで社内研修へ参加する人の席を用意するとき、テーブルの高さだけでは、教材を使う位置まで近づけるかは分かりません。アームレストが天板の下へ入っても、膝が横材に当たったり、前輪が脚に触れたりすることがあるためです。

候補の幕板・棚板なしの研修テーブル も、足元を覆う板がないことだけで使用できるとは決まりません。天板下の高さ・幅・奥行きを、参加者が普段使う車いすと照合し、接近から教材の操作、退出までを試して選びます。販売ページの寸法図には横材まで586mmの表示もあり、天板高720mmとは分けて読む必要があります。

天板高720mmより先に横材の位置を見る

候補はスタリラの幅1800×奥行600×高さ720mm、幕板なし・棚板なしのタイプです。天板厚さは20mmなので、720から20を引くと700mmになります。ただし、これは天板の板だけを差し引いた計算であり、テーブル下のどこへでも高さ700mmの物を入れられるという意味ではありません。

販売ページの寸法図では、床から天板下の横材下端を示す位置まで586mmと表示されています。天板直下の計算との差は114mmあります。アームレストや膝が横材の位置まで進む場合は、この横材との接触を先に調べる必要があります。

一方、図だけでは着席側の天板端から横材までの前後距離を読み取れません。586mmより高い部位があるから直ちに使えないとも、横材の手前で止まれば作業できるとも決めず、どこまで近づく必要があるかと横材の位置を照合します。

商品画像には幕板・棚板を付けた使用例もあります。候補は両方なしの仕様なので、選択した構成と寸法図を合わせて確認してください。板を省いた構成にも横材や折りたたみ機構は残っており、空間が完全に空になるわけではありません。

本人が普段使う車いすの状態から測る

測定は参加者と相談し、当日使う車いすで行います。クッションや足を載せるフットサポート、座面の角度などは普段の使用状態を基準にします。家具へ収めるためにアームレストを外す、クッションを変えるといった対応を、準備担当者の判断で前提にしないようにします。

高さは左右のアームレスト上端と、本人が座ったときの膝の高い位置を確かめます。車いすの製品外寸だけでは膝の位置までは分からず、左右のアームレストが同じ条件とも限りません。どの部位の高さを測ったかが分かるメモにすると、家具側と比較しやすくなります。

幅はテーブルへ入る部分ごとに見ます。アームレストの間隔だけでなく、車輪やハンドリム、前輪、フットサポートが通る範囲も確認します。前輪は向きを変えるため、真っすぐ向けた状態の幅だけでは、進入中の接触を見落とすことがあります。

すでに使いやすい机があるなら、その机に近づいた状態を一緒に確認する方法もあります。机の端と体の位置、膝が入る深さ、道具を置く位置を記録すると、候補のテーブルで何を再現したいかが具体的になります。別の机で使えたという事実は参考になりますが、脚の形が違う候補への適合を保証するものではありません。

高さ・幅・奥行きを同じ場所で照合する

家具の高さは、車いすが通る経路にある部材の下端まで測ります。天板端のすぐ下、横材のある位置、左右の折りたたみ機構の下では空き方が違うため、最も低い数値だけでなく、その部材がどこにあるかも必要です。

例えば、アームレスト上端が床から680mmの車いすを考えます。この680mmは説明用の仮の値です。天板の板だけなら計算上700mmまで空いていても、586mmの横材がアームレストの進む経路にあるなら、そのまま横材の下を通すことはできません。途中で止めた位置で教材を使えるか、別の構造の机が必要かを検討します。

幅も測る高さをそろえます。床近くではキャスターや脚の横方向への張り出し、膝の高さでは支柱、天板近くでは金具が制限になることがあります。寸法図にある1705mmの表示を、すべての高さに共通する脚間の有効幅として扱わないでください。

奥行きは着席側の天板端から、最初に接触する部材までの距離を見ます。外寸600mmは天板全体の奥行きであって、膝やフットサポートを600mm入れられるという仕様ではありません。横材より手前で膝が止まるのか、さらに前方の脚に足元が当たるのかを分けると、必要な変更が見えてきます。

また、数値が同じなら接触する位置関係になります。少し差がある場合も、その差だけで使用可能とせず、近づくときや席を離れるときの動きを含めて確かめます。静止した車いすが一度収まることと、本人が普段の方法で席を使えることは別です。

販売元には着席側と測定位置を示して尋ねる

商品ページだけで分からない寸法は、問い合わせる箇所を絞れます。商品番号YK-TXR1860、幅1800×奥行600mm、幕板・棚板なしを伝え、寸法図の586mmの横材と、車いすが近づく側を示してください。

確認したいのは、主に次の三点です。

  • 着席側の天板端から、586mmと表示された横材までの水平距離
  • 膝やアームレストを入れたい位置で、床から一番低い部材までの高さ
  • 前輪・フットサポート・車輪が通る位置での、脚や金具の間の幅

「車いす対応ですか」という質問だけでは、相手が想定する車いすや使い方と違う場合があります。必要な部位の寸法や、今の机で教材を使う位置を添えると、接触しそうな場所を確認しやすくなります。写真へ測定位置を示して回答してもらえるか相談する方法もあります。

確認できない項目がある場合も、外寸、横材の586mm、幕板・棚板の有無は候補を比較する材料になります。そのうえで実物を測れる場所や、試用できる条件を相談します。寸法が足りない部分を「幕板なしだから入るはず」と補わず、実物で確かめる項目として残します。

机へ近づいた位置で教材を使ってみる

接触を避けて止まれる位置が見つかったら、当日使うノートパソコンや資料を置いて試します。足元が当たらなくても、テーブルから離れた位置になり、キーボードや筆記面まで届きにくいなら、そのまま研修席にはできません。

パソコンへの入力、資料を開く、ページをめくる、書き込むという一連の作業を行います。道具を手前へ寄せることで使える場合は、その配置を残します。幅1800mmを三等分して一人600mmと決める前に、本人が教材を扱う幅と、隣席の道具が重ならない範囲を確かめてください。

本人が使いたい席の位置も相談します。講師や画面が見える方向、質問のしやすさ、出入りしやすい側など、足元以外の希望があるためです。机の中央へ収まったという理由だけで、席の場所を固定する必要はありません。

試した結果は「使えた」「当たった」だけでなく、どの部位がどこに触れたか、どの道具が遠かったかを短く記録します。高さが足りないなら高さを変えられる候補、奥へ入れないなら横材や脚の位置が異なる候補というように、次に比較する条件へつなげられます。

席へ向きを変える場所と後ろの通路を分ける

車いすを机へ正対させるまでの動きと、着席後に使う範囲も確認します。テーブルの真ん前だけ空いていても、入口から進んで向きを変える場所がなければ近づけません。本人が普段の方法で接近し、席を離れる流れを試します。

着席した状態で車いすの後ろを人が通る場合は、席の利用範囲と通路を別々に床上へ示します。進退のたびに隣席の人が椅子を動かす、机を押して隙間を作るといった運用にならない配置を探してください。部屋の一部分だけでなく、入口から目的の席までつながる経路で見ます。

試用はテーブルを使用時の状態へ整えてから行います。候補は直径57mmの双輪キャスターとストッパー2個、着座側のアジャスターを備えています。アジャスターの調整量10mmは、利用者に合わせて天板全体を広く上下させる昇降機能とは扱えません。展開・固定・調整は製品の取扱説明に従い、確認した位置が動かない状態で試します。

当日の設営で確認済みの条件を再現する

候補は購入者による組み立ての商品です。研修当日に初めて箱を開ける予定にせず、組み立てと実測、本人との確認を済ませる時間を取ります。納期は色や在庫で変わるため、必要な日に試せるかも注文前に確かめます。

試用後は、テーブルの向き、着席する側、教材の置き方、近くに置かない備品を会場図へ残します。平行スタッキングで保管した後も、同じ位置へ戻せる目印があると、設営担当者が交代しても確認した空間を再現しやすくなります。

この商品を候補にする出発点は、幕板・棚板がないことです。採用を決めるのは、横材を含む実際の空きと車いすが合い、本人が教材を使い、席へ近づいて離れられることです。測定位置を整理して幕板・棚板なしの幅1800mm研修テーブルの商品ページ を確認し、足りない寸法の問い合わせと試用へ進めてください。

参考資料