受付を2人で担当したい|幅1800mmを2つの窓口に分ける

受付を2人で担当する職場へ。幅1800mmの天板を2窓口に分け、左右収納と動線を対応させ、座位用の別窓口も確保する判断方法を解説します。

受付を2人で担当したい|幅1800mmを2つの窓口に分ける

来客が重なる時間帯に受付担当者を2人へ増やしても、書類、入館証、内線電話がカウンター中央へ集まると、互いの手が交差します。横長のカウンターを置くだけでは、2つの窓口にはなりません。

候補にするのは、幅1800mmで収納部が左右に分かれたハイカウンターです。この記事では、天板を仮に2分割し、実際の受け渡し物と2人の動きを置いて、同時応対に使えるかを判断します。

2人が必要になる受付場面を記録する

最初に、1人では対応が重なる時間帯と業務を記録します。担当者が席を外したときの予備要員を確保したいのか、始業前や面接日のように2組を同時に受け付けたいのかで、必要な窓口構成は変わります。

一週間ほど、来客が受付へ着いた時刻、応対が終わった時刻、扱った物を記録します。同じ5分間に別の来客が到着し、どちらも短い受け渡しで完了する場面が繰り返されるなら、2窓口を試す理由があります。

一方の担当者が長い説明や個人情報の確認を始めると、隣の会話と書類が近づきます。その業務は同じハイカウンターへ並べず、着席できる説明場所へ移すほうが、横幅を増やすより分けやすい場合があります。

幅1800mmを900mmずつの仮区画にする

購入前に、机や作業台の上へ幅1800×奥行454mmの範囲をテープで示します。中央へ印を付ければ、単純計算では一人あたり幅900mmです。

ただし、900mmは使える幅を保証する数値ではありません。外周の縁、中央に置く案内表示、備品の張り出しを含むため、まずは境界を決めるための仮区画として使います。

左右へ次の一件分だけを置きます。

  • 来訪者へ渡す封筒、入館証、鍵など
  • 受領確認に使う用紙や端末
  • 担当者が使う筆記具
  • 処理が終わるまでの仮置き位置

2人が同時に書類を中央へ出し、来訪者役が受け取り、担当者が次の処理へ戻るところまで動きます。肘や書類が中央線を越えるなら、物の置き方を変えるか、2窓口として使える業務をさらに短いものへ絞ります。

中央は共用物置き場にしない

2人の間へ内線電話、ペン立て、未使用の入館証を置くと、どちらも中央へ手を伸ばします。境界が空いていても、動作は交差したままです。

頻繁に使う物は左右へ一組ずつ用意し、各担当者の手元側へ置きます。一つしかない機器は、どちらが操作するかを決め、来訪者への受け渡し場所から離してください。

個人情報が見える書類は、隣の来訪者から読めない向きと距離を試します。卓上仕切りを加えるなら、その厚みと脚の範囲を仮設面へ置いた後、各900mmの中で同じ動作をもう一度行います。仕切りがあるだけで、書類や会話を分けられるとは判断しません。

左右の収納を各窓口へ対応させる

候補のNSシリーズ ハイカウンター Uタイプ NSH-18UW には、左右それぞれに棚板が一枚あります。商品ページで確認できる主な仕様は次のとおりです。

  • 外寸: 幅1800×奥行454×高さ950mm
  • 本体重量: 69kg
  • 中棚: 高さ180mm
  • 棚板: 幅897×奥行310×厚さ16mm、左右各一枚
  • 棚板耐荷重: 一枚あたり40kg
  • 棚板調整: 23.4mmピッチ
  • 装備: 鍵、アジャスター、横連結機構
  • 状態: 完成品

左の窓口で使う未使用書類と備品は左収納、右の窓口で使う物は右収納へ対応させます。担当者が互いの背後へ回り込まず、自分側から一件分を出して戻せるかを確認してください。

商品説明ではA4横型ボックスファイルを2段収納できると案内されています。ただし、使用中のファイルボックスの取っ手や見出しを含む外寸は別に測ります。棚板は23.4mm単位で動かすため、収納物の高さぎりぎりではなく、指を掛けて取り出せる位置へ合わせます。

鍵付き収納の中を共用と個別に分ける

鍵が付いていても、左右をどの鍵で施錠するか、付属本数、同じ鍵で両側を操作できるかは、現行の商品仕様だけでは判断できません。購入前に販売元へ確認します。

2人が別々の鍵を持つ場合でも、引き継ぎが必要な書類を個人の区画へ入れると、担当交代後に取り出せません。受付で繰り返し使う備品、処理中の書類、施錠保管が必要な物を分け、処理中の書類は受付終了時に所定の保管場所へ移します。

中棚は、すぐ使う物の仮置きには便利ですが、来訪者から見える可能性があります。個人情報、予備鍵、社内連絡先の一覧などを開いた中棚へ常置しない運用にしてください。

高さ950mmで二人とも受け渡しを試す

本体の高さは950mmで固定です。既存の安定した台を同じ高さにし、担当者2人と来訪者役2人で、普段の封筒や入館証を渡します。

肩を上げる、腰を大きく曲げる、天板へ体重を預ける動きが出ないかを見ます。片方の担当者だけが使いやすい場合は、幅が足りていても2人用として適合したことになりません。

天板へ体重を掛ける使い方の可否や天板耐荷重は商品ページに記載がないため、棚板の40kgを天板へ流用しないでください。立位で使うカウンターの固定方法も、建物側の条件と販売元の説明を照合します。

ハイカウンターだけを唯一の窓口にしない

高さ950mmの面は、立ったまま行う短い応対を想定したものです。幅1800mmを2つへ分けても、車椅子を使用する人や座った姿勢で手続きをする人が天板下へ近づける構造にはなりません。

国土交通省の「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(令和7年度改正版)」は、カウンターを物品の受け渡し、筆記、対話といった利用内容に合わせ、車椅子使用者が利用できるローカウンターや前面の接近空間を検討する考え方を示しています。

この資料は個別商品の適法性を判定するものではありません。ただし、2窓口ともハイカウンターにすると、座位で使える応対場所を失うという選定上の不足を見つけられます。既存のローカウンターを残す、隣に着席できる受付席を設けるなど、同じ手続きを完了できる別の窓口と経路を確保してください。

本体と4人分の位置を床へ描く

床へ幅1800×奥行454mmの本体外形を示し、受付担当者2人、来訪者2人の立ち位置を加えます。さらに、次の来訪者が待つ位置と、受付後に進む方向も置きます。

左窓口の来訪者が退出するときに右窓口の前を横切らないか、担当者が収納を開けたときに互いの足元へ入らないかを確かめます。幅1800mmの本体が置けるだけでは、4人が同時に動けるとは限りません。

本体重量は69kgで完成品です。入口、廊下、曲がり角、エレベーターを梱包状態も含めて通せるか、搬入条件は販売元へ確認します。設置後はアジャスターでがたつきを調整し、横連結や固定が必要な構成では説明書と施設管理者の指示に従います。

受付できる窓口を来訪者側へ示す

担当者が並んでいても、片方が内線対応や書類処理をしていると、来訪者にはどちらへ進めばよいか分かりません。空いて見える側へ声を掛けた結果、処理中の書類と新しい受付が同じ場所へ混ざれば、天板を分けた効果が失われます。

各窓口には、受付中、処理中、一時休止といった状態を来訪者側から判断できる表示を用意します。表示を切り替える担当者と、待っている人を次に呼ぶ側も決めます。両方が同じ人へ声を掛けたり、互いに相手が対応すると思って待たせたりしないことが目的です。

応対を始めた担当者が、受け取った物と処理の完了までを担当します。途中で引き継ぐ場合は、書類を中央から手渡すのではなく、来訪者へ担当変更を伝えたうえで、決めた受け渡し場所へ移します。カウンターの境界だけでなく、案件の担当範囲も分けて初めて独立した窓口として運用できます。

会話と画面を分けられない業務は並行させない

卓上仕切りで書類への視線を遮っても、隣の会話までは遮れません。担当者が氏名や訪問先を復唱する業務、端末へ個人情報を表示する業務では、隣の来訪者から聞こえる内容と見える画面を実際の応対位置で確認します。

端末は担当者同士の境界へ向けず、操作する担当者と来訪者だけが確認できる向きにします。書類を伏せる、声量を抑えるといった注意だけに頼らず、隣へ伝わる情報を含む業務は同時応対の対象から外してください。

本人確認、相談、苦情対応など、声を小さくするだけでは完了できない手続きは、着席場所や別室へ案内します。その移動先が確保できず、受付で機密性のある説明を続ける必要があるなら、このハイカウンターを二つの窓口として使う計画自体を見直します。横幅と収納が足りていても、会話を分ける設備にはならないからです。

一件ごとに窓口を空へ戻す

2窓口の運用では、片方が空いていると共用の仮置き場にしやすくなります。応対が終わるたび、渡し忘れ、返却物、書類、来訪者の荷物が残っていないか確認し、次の一件を迎えられる状態へ戻します。

担当交代時には、左右それぞれの未処理件数と鍵を照合します。窓口番号を左・右だけで呼ぶと来訪者側と担当者側で向きが逆になるため、「入口側」「壁側」や番号表示など、双方から誤解しにくい呼び方を決めてください。

同時応対を始めた後は、境界を越えた回数、隣の窓口へ聞き直した回数、別席へ案内した件数を記録します。幅が余っていても交差が続くなら、備品位置か対象業務の分け方を直します。

2人の動作と代替窓口を確認して選ぶ

このカウンターを候補にできるのは、幅1800mmを仮に900mmずつへ分け、2人が一件分の受け渡しを同時に完了しても手や書類が交差しない場合です。左右の収納を各窓口へ対応させ、担当者が持ち場を離れずに備品を出し入れできることも確認します。

さらに、ハイカウンターを使いにくい来訪者が同じ手続きを行えるローカウンターまたは着席場所を確保します。この三点を実寸で確認できたら、NSH-18UWの天板、左右収納、商品画像を確認する と、2窓口の配置を具体化できます。

参考資料