机を置かない研修室でメモを取る|メモ台付き椅子の選定条件

机を常設しない研修室で参加者にメモを取ってもらいたい担当者向けに、メモ台付き椅子の選び方を解説。筆記内容、席の配置、メモ台の操作、キャスターとネスティングの確認方法が分かります。

机を置かない研修室でメモを取る|メモ台付き椅子の選定条件

社内研修の参加者に資料へ書き込んでもらいたいものの、全員分の机を並べると通路が狭くなることがあります。研修後に部屋を別の用途へ戻すたび、机と椅子の両方を移動するのも負担です。

この記事では、机を常設しない研修室を整えたい総務・研修担当者へ、メモ台付き椅子で筆記場所を作る条件を説明します。候補は、メモ台を折りたため、キャスターで移動できるメモ台付きミーティングチェア SNC-ST6MAです。

最初に研修中の作業を三つへ分ける

メモ台で代替しやすいのは、講義を聞きながら資料へ短く書き込む作業です。参加者が何を置くのかを、次の三つへ分けてください。

  • A4資料やノートへ短いメモを書く
  • 複数の冊子を開き、資料を見比べる
  • ノートパソコンを置き、キーボードとマウスを操作する

一つ目が中心なら、メモ台付き椅子を検討できます。二つ目は資料を広げる面積が必要で、三つ目は機器の接地面、重量、電源配線まで確認しなければなりません。商品ページにはメモ台の寸法と耐荷重が記載されていないため、パソコン作業までできるとは判断しないでください。寸法と対応重量を販売元へ確認できない場合は、机を使う研修と分けます。

参加者へ配る資料も減らせます。研修中に使う冊子を一冊へまとめ、飲み物やバッグの置き場を別に用意すれば、メモ台へ載せる物を筆記用具と資料に絞れます。

SNC-ST6MAの仕様を一度まとめて確認する

商品ページに記載されている主な仕様は次のとおりです。

  • 外寸: 幅620×奥行560×高さ740mm
  • 座面: 幅435×奥行460mm
  • 座面高: 445mm
  • 重量: 7.0kg
  • 座面耐荷重: 80kg
  • 張地: 布張り
  • フレーム: スチール
  • キャスター: ナイロン
  • 機能: メモ台の折りたたみ、ネスティング
  • 出荷形態: 組立済み

座面耐荷重は座る人についての値です。メモ台へ置く物の上限とは別なので、80kgをメモ台の耐荷重として扱わないでください。

SNC-ST6MAのメモ台と脚部の形状を商品ページで確認する

1席分の長方形を床へ再現する

椅子一脚の外寸を基準に、床へ幅620×奥行560mmの長方形をマスキングテープで作ります。これは椅子本体が収まる出発点であり、着席、メモ台の操作、後ろを人が通るための空間を含みません。

横一列に5席並べる場合、本体幅だけの合計は620mm×5=3100mmです。二列にする場合も、本体奥行だけなら560mm×2=1120mmですが、この数値をそのまま必要室内寸法にはできません。前後の椅子を床へ再現し、一人が着席したまま別の人が席へ出入りできるか、扉を開けられるかを実際の動作で確かめます。

メモ台を広げた状態が外寸の幅に収まるかも商品ページの記載だけでは判断できません。導入数を決める前に販売元へ展開時寸法を確認し、確認できない場合は一脚で試してから追加します。

メモ台を開く場面と畳む場面を決める

着席前から全席のメモ台を開いておくと、参加者が横から座りにくい場合があります。受付時は畳み、着席してから資料を配り、講師の案内で開く流れにすると、通路側へ張り出したまま人が移動する時間を減らせます。

休憩やグループ替えで立つときも、資料と筆記具を回収してから畳みます。メモ台を開いたまま椅子を動かしたり、台へ手をついて立ち上がったりする運用は避けてください。商品ページはメモを取る用途を示していますが、立ち上がりを支える手すりとしての使用は示していません。

左利きの参加者、腕や肩を動かしにくい参加者がいる研修では、メモ台の位置と乗り降りの方向を一脚で試します。全員へ同じ椅子を割り当てるのではなく、必要に応じて通常の机と椅子の席も残します。

研修開始前に一連の動作を通して試す

候補を一脚用意できたら、座り心地だけで終えず、入室から退室までを通して試します。資料を受け取る、着席する、メモ台を開く、筆記具を置く、ページをめくる、挙手する、メモ台を畳んで立つ、という順に動けば、途中で資料が滑る場面や腕が当たる場面を見つけられます。

試す人は研修担当者だけに限定しません。参加者役、資料を配る運営役、後方を移動する講師役を分けると、着席者には問題がなくても配布や見回りを妨げる配置を発見できます。避難口までの経路や消防設備の前を椅子や荷物で塞がないことも、施設管理者と確認してください。

筆記中に椅子が動く、メモ台が作業に合わない、左右どちらかからしか乗り降りできないと分かった場合は、配置だけで解決しようとせず、机を残す席へ切り替えます。メモ台付き椅子は全席を同じ形式にするためのものではなく、短い筆記に適合する席だけを机から置き換える選択肢です。

参加者へ座席を選べるように案内する

メモ台付き椅子だけで全席をそろえると、参加者が当日に合わないと気づいても席を替えにくくなります。募集時または受付時に、メモ台付き席と通常の机を使う席があることを伝え、希望を申し出られるようにします。利き手だけでなく、資料を押さえながら書く必要がある人、椅子の横から乗り降りしにくい人、手元へ機器を置く人では必要な面が異なります。

通常席を例外扱いせず、入口から選びやすい位置へ混在させることも大切です。後から机を運び込む前提では、研修開始が遅れたり、移動経路を塞いだりします。試用時には担当者だけで判断せず、実際に資料を使う参加者役にも着席してもらい、書き始めから退席までを通して確かめます。

配置変更後も避難経路を残す

机をなくすと配置を変えやすくなりますが、空いた場所へ椅子を追加してよいとは限りません。研修室の定員、避難経路、扉の開閉範囲は施設管理者が決めた条件を優先します。キャスター付きの椅子が休憩中に通路へ動いた場合にも、出口までの経路を戻せる配置にしてください。

研修開始前には、メモ台を開いた状態と閉じた状態の両方で、扉まで歩けるかを確認します。非常時に参加者がメモ台の操作へ迷わないよう、退出時は資料を置いたままにして立つなど、短い案内も決めておきます。椅子を増やせることと、安全に収容できることを同じ意味にしない判断が必要です。

キャスターとネスティングは床と収納場所で確かめる

キャスター付きなら一脚ずつ配置を変えられますが、研修中に椅子が動いてよいとは限りません。導入予定の床で、着席、筆記、立ち上がりを行い、椅子が意図せず動かないかを確認します。柔らかい床材や段差では動き方が変わるため、別室での試用結果をそのまま当てはめません。

ネスティングは、椅子を前後方向へ重ねるように並べて保管する機能です。ただし、商品ページには収納時の全長や連結できる脚数の上限がありません。保管する全脚を一列にした長さを推測せず、販売元へ確認するか、最初の導入分を実際に並べて収納場所を測ります。

一脚は7.0kgです。10脚なら本体重量の合計は70kgになりますが、連ねた状態を一人でまとめて運べることを意味しません。一脚ずつ動かす運用を基本にし、敷居、傾斜、エレベーターの段差を越える場所では台数を分けます。

保管時は、メモ台に資料や筆記具を残さず、全席を同じ向きに戻します。担当者を決めてキャスター、座面の跳ね上げ、メモ台の開閉を確認し、がたつきや破損がある椅子は研修室へ戻さない運用にします。次回の設営担当者がそのまま使える状態まで整えることが、机を省いた後も準備負担を増やさない条件です。

保管時はメモ台を畳み、通路へ張り出していないことを最後に確認します。布張りの座面へ筆記具や配布物を置いたまま重ねると、忘れ物を見落とします。片付け担当は座面とメモ台を確認してから定位置へ戻し、キャスターの動きや台のがたつきに異常がある椅子は研修へ戻さず分けて管理します。

机を省ける研修なら候補にできる

SNC-ST6MAを候補にできるのは、参加者の作業が資料への短い筆記で収まり、実際の研修室でメモ台を広げた着席・移動動作を確認できる場合です。パソコン操作や複数資料の比較が中心なら、メモ台へ置けると推測せず、必要な机上面を持つ机を残してください。

この二条件に合うなら、まず一脚でメモ台の広さ、左右の使い方、床での動きを試す前提で商品ページを確認します。

メモ台付きミーティングチェア SNC-ST6MAを確認する

参考資料