月次資料や会議資料が厚くなり、普段のホッチキスでは針が通らないときは、力を加えて何度も打ち直す前に、本体の対応枚数と針を見直します。針脚が曲がった状態で押し直すと、資料を傷めたり、外れた針が残ったりするためです。
表紙を含めた資料が40枚以内なら、2~40枚を同じ11号針でとじられるホッチキスが候補になります。ただし、この枚数は所定のPPC用紙を使った場合の目安です。この記事では、実際の資料で対応可否を判断する方法、針と本体の組み合わせ、とじ位置の確認方法を説明します。
表紙を含む完成形で枚数と紙質を確認する
最初に、とじる直前と同じ順番で資料を重ねます。本文だけでなく、色紙の表紙、索引、仕切り紙、裏表紙も含めて数えてください。本文が38枚でも、表紙と裏表紙を加えると40枚に達します。
枚数だけでなく、紙質も確認します。メーカーが示す2~40枚は、PPC用紙64g/㎡をとじた場合の目安です。厚手の表紙やコート紙を含む束は、同じ枚数のコピー用紙より厚くなるため、「40枚以内だから必ずとじられる」とは判断できません。
購入前には、普段作る資料と同じ紙を使って完成形の見本を一束作ります。社内や店舗に同じ機種があれば、その見本で針が紙束を貫通し、とじ裏で左右の針脚が折れ曲がるところまで確認します。同じ機種を試せない場合も、紙の種類と完成枚数を記録しておけば、販売元へ適合を問い合わせやすくなります。
10号針ではなく本体指定の11号針を使う
厚い資料で針が曲がると、長い針だけを手元のホッチキスへ入れたくなります。しかし、ホッチキス針は本体ごとに適合品が決まっています。針だけを交換するのではなく、対応する本体と針を組み合わせます。
今回の候補が使用する針は、マックス No.11-1Mです。メーカーは、一般的な10号針と同じ線径を使いながら、40枚をとじられるよう針脚を長くし、横幅も広くした11号針と説明しています。
共用文具として置く場合は、本体の近くへNo.11-1Mの箱を保管し、10号針と収納場所を分けます。補充する人が型番を迷わないよう、本体の底面や針収納ケースに適合針を表示しておくと、異なる針の装てんを防げます。
40枚対応のバイモ11ポリゴという選択
マックス バイモ11ポリゴ HD-11SFLKは、薄い資料から数十枚の資料までを一種類の針でとじられるホッチキスです。厚い資料を定期的に作るものの、大型ホッチキスを置くほどではない職場で候補になります。
主な仕様は次のとおりです。
- 対応枚数: PPC用紙2~40枚
- 適合針: No.11-1M
- 針装てん本数: 50本
- とじ奥行: 最大28mm
- 本体寸法: 幅28×奥行98×高さ71mm
- 重量: 130g
- とじ方: とじ裏が平らになるフラットクリンチ
- その他: 針残量確認窓、リムーバー付き
販売ページではNo.11-1Mが一箱付属すると案内されています。追加の針を用意するときも、商品名の「11号」だけで決めず、No.11-1Mまで一致することを確認します。
紙端から28mm以内にとじ位置を決める
この機種の最大とじ奥行は28mmです。資料の端から深い位置をとじたい場合は、対応枚数だけを満たしても目的の位置へ針を打てません。
購入前に、実際の資料の紙端から28mmの位置へ鉛筆で薄い線を引きます。希望する針の位置が線より紙端側にあれば、この奥行の範囲で検討できます。表紙のデザイン、ページ番号、パンチ穴、印刷内容と針が重ならないことも、完成形の見本で確かめてください。
左上を斜めにとじる資料では、紙の角を本体へ差し込む向きによって針の角度が変わります。毎回同じ位置へ打つ必要があるなら、見本の表紙へ紙端からの距離と角度を記録し、担当者間で合わせます。紙端から28mmより奥へ固定する社内書式には、より深いとじ奥行を持つ機種を選びます。
試しとじでは表側だけでなく針脚まで確認する
試しとじができる場合は、針が通ったかだけで合格にしません。資料を軽く開き、とじ裏の針脚が左右とも折れ、表側の針が浮いていないかを確認します。片側だけ曲がる、針脚が紙から浮く、本体を押した後も資料がずれるといった状態なら、その紙束では安定して使えると判断できません。
失敗した針を残したまま同じ場所へ打ち直すと、紙を傷めるだけでなく、針同士が干渉します。いったんリムーバーで針を外し、外した針が資料内や机上へ残っていないことを確かめてから、紙束をそろえ直します。上限付近の資料を頻繁に扱うなら、担当者が毎回力加減を変えて試す運用ではなく、完成形の見本で安定して成功する方式を選ぶことが重要です。
フラットクリンチは保管時のふくらみを抑える
一般的なホッチキスでは、とじ裏の針脚が弧を描いて盛り上がることがあります。フラットクリンチは針脚を平らに折るため、とじた資料を重ねたときの針部分のふくらみを抑えられます。
たとえば、月次資料を12冊重ねて保管する場合、針部分だけが繰り返し盛り上がると、束の左上が厚くなって傾きます。フラットクリンチは、この保管時の偏りを小さくしたい場合に意味があります。
一方、針を外して頻繁に差し替える資料では、平らな針脚を起こす作業が必要です。差し替えを前提にするなら、ホッチキスで固定する前に内容を確定させるか、リングファイルなど開閉できる方法と比較します。
共用品は補充と不具合対応を同じ場所に示す
本体だけを共用棚へ置くと、針が切れたときに別の規格を入れられたり、針詰まりを力任せに直されたりしやすくなります。本体、適合針、外した針を一時的に入れる容器を同じ場所で管理し、補充前に型番を照合できる状態にします。
打ち込みが急に重くなった場合は、厚い資料だからと決めつけず、作業を止めます。針の装てん間違い、針詰まり、紙束のずれを切り分け、取扱説明書の範囲で復旧できないときは使用を再開しません。厚い資料をとじられる本体を導入するだけでなく、失敗した資料と針を安全に処理できるところまで決めておくと、担当者が替わっても同じ基準で運用できます。
40枚を超える資料は分冊か上位機種かを先に決める
完成した資料が上限を超える場合は、強く押して無理にとじません。前半と後半を別冊にしても読む順番が伝わる資料なら、表紙へ「1/2」「2/2」のように分冊番号を付ける方法があります。
契約書の控えや提出資料など、一冊であることが運用上必要なら、より多い枚数へ対応する機種や別の製本方法を検討します。その場合も、本文枚数だけではなく、表紙を含む完成形と紙質を基準にします。40枚対応品を選ぶかどうかは、普段の資料が上限内に収まる回数で判断してください。
普段の資料が上限内で11号針を管理できるなら候補になる
完成形の見本がPPC用紙を中心とした40枚以内に収まり、導入後にNo.11-1Mを10号針と分けて管理できるなら、バイモ11ポリゴを候補にできます。
この二点を満たす場合は、バイモ11ポリゴの商品ページで本体形状、カラー、適合針を確認してください。