社員宛ての封筒を受付台へ重ねておくと、本人が出社するまで場所を取り、渡したかどうかも分かりにくくなります。部署の棚へまとめて移しても、最後に誰が受け取るかが決まっていなければ、探す場所が変わるだけです。
この記事では、社員ごとの受取場所を作りたい総務・受付担当者へ向けて、12人用の錠なしメールボックスが合う条件を整理します。区画数だけで選ばず、投函する物、封筒の寸法、施錠の要否、未回収時の扱いまで決めてから購入を判断しましょう。
最初にメールボックスへ入れる物を決める
社員宛てであっても、すべての郵便物を錠なしの区画へ入れるとは限りません。まず、現在受付へ届く物を一週間ほど記録し、次の三つに分けます。
- 投入口から区画へ入れる物: 通常の封書、はがき、社内配布物など
- 担当者が手渡す物: 受領確認が必要な物、破損しやすい物、投入口を通らない厚い物など
- 社内規程に従って別に保管する物: 個人情報や機密情報を含み、錠なしの場所へ置けない物
ここで重要なのは、郵便物の名称だけで機械的に分けないことです。同じ封筒でも内容や社内の情報管理規程によって扱いが変わります。メールボックスは受領手続きや機密保管の代わりではなく、通常の郵便物に「受取人別の一時保管場所」を作る道具として考えます。
12区画は在席数ではなく受取人の数で割り当てる
紹介する商品は3列4段の12人用です。必要区画数は、その日に出社している人数ではなく、同じ期間に郵便物を受け取る人の数で数えます。
たとえば、出社しているのが毎日6人でも、交代勤務を含めて12人に郵便物が届くなら、12区画を一人ずつへ固定できます。13人目にも郵便物が届く場合、空いている人の区画を日替わりで貸す運用では、宛先と保管場所の対応が崩れます。
部署別に割り当てる方法もありますが、部署内で再仕分けが必要です。この記事のように受取人別の戻し先を作るなら、一人一区画を基本とし、入社予定者や長期不在者を含めて同時に必要な区画数を数えてください。
A4書類は投入口と区画内寸を分けて照合する
12人用メールボックス SLC-12TP-K2は、一区画の内寸が幅263×奥行339×高さ393mm、投入口が幅250×高さ22mmです。
A4用紙は210×297mmなので、紙や薄い角形2号封筒を横幅210mmの向きで差し込む場合、投入口幅250mmと区画の幅263mmに収まります。奥行339mmも用紙の長辺297mmを上回ります。ただし、封筒の膨らみや留め具を含む厚さが22mmを超える物は投入口を通せません。
購入前は、実際によく届く封筒の幅、長さ、最も厚い部分を測ります。幅と長さが収まっても、冊子入りの封筒や小包は厚さで止まることがあります。その場合は扉を開けて入れる運用が可能か、担当者の権限と受け渡し方法を先に決めます。
錠なしを選べるのは閲覧されても困らない運用がある場合
このモデルは錠なしです。各扉にはラッチがありますが、ラッチは扉を閉じた状態に保つためのもので、施錠にはなりません。
受付を通る社員なら誰でも区画へ近づける場所では、宛名や差出人が見えることも含めて、錠なしで問題ないか確認が必要です。個人情報を含む書類、給与や契約に関する書類、本人確認が必要な物を扱うなら、鍵付きの別モデルや管理者保管を比較します。
一方、通常の案内状や社内配布物だけを入れ、設置場所へ入れる人も限定されているなら、鍵の受け渡しをせずに回収できる点を活かせます。「鍵がないから便利」ではなく、「入れる物を限定できるから錠なしを選べる」という順序で判断してください。
12人用メールボックスの仕様を確認する
商品ページで確認できる主な仕様は次のとおりです。
- 外寸: 幅900×奥行380×高さ1790mm
- 区画構成: 12人用、3列4段
- 一区画の内寸: 幅263×奥行339×高さ393mm
- 投入口: 幅250×高さ22mm
- 重量: 56kg
- 材質: 本体・扉は粉体塗装のスチール、取手はABS樹脂
- 錠タイプ: 錠なし
- 付属する表示部分: 名刺差し
- 棚: 固定中棚付き
- 組み立て: 完成品
- 生産国: 日本
- 固定に関する備考: 天面両端に壁固定用のハーフパンチあり
本体は完成品ですが、置くだけで設置が完了するとは限りません。商品ページの固定に関する備考を踏まえ、壁材、下地、固定金具、施工方法は販売元や施工担当者へ確認します。
幅900mmの設置面だけでなく扉前も空ける
床には幅900×奥行380mmの本体が置かれます。さらに、扉を開ける人と郵便物を回収する人のために正面を空ける必要があります。外寸の長方形だけを床へ作っても、通路へ人がはみ出すかどうかは分かりません。
設置候補へ幅900×奥行380mmの枠をテープで示し、その正面に一人が立って封筒を取り出す動きを再現します。始業直後など複数人が回収する時間帯には、扉を開けている人の後ろを別の人が通るかも確認してください。
高さ1790mmなので、天面の固定箇所を確認する作業や最上段の回収動作もあります。最も小柄な利用者が最上段の投入口と区画へ届くか、最下段で深くかがまずに回収できるかを、設置位置で確かめます。
名刺差しには所属より受取人を特定できる表示を入れる
区画の表示を部署名だけにすると、同じ部署の郵便物が一つの区画へ集まり、再び担当者が仕分けることになります。一人一区画で運用するなら、社内で受取人を一意に特定できる氏名や社員番号を表示します。
並び順は、受付担当者が宛名から迷わず探せることを優先します。五十音順なら人が増減したときに位置が変わりやすく、社員番号順なら番号を知らない担当者が探しにくい場合があります。実際の宛名を見て仕分ける担当者と、回収する社員の両方で試し、探し間違いが少ない順序を選びましょう。
異動や退職時は表示だけを差し替えず、区画内の残置物を確認してから次の人へ割り当てます。誰がどの区画を使うかは、メールボックスの外に貼る一覧ではなく、管理担当者が更新できる台帳でも管理すると変更履歴を追いやすくなります。
未回収を受付へ戻さないための期限を決める
区画を作っても、長期不在者の郵便物を入れ続ければ、やがて投入口から次の封筒を入れられなくなります。運用開始前に、確認頻度と未回収時の連絡方法を決めます。
たとえば、受付担当者が毎週決まった曜日に区画の詰まりだけを外から確認し、社内で定めた日数を超えて回収されていない場合は本人へ連絡します。出社予定がない場合は、上長や総務が社内規程に沿って保管場所を変更します。具体的な日数は、郵便物の量と出社頻度に合わせて決めてください。
回収済みかどうかを扉の開閉だけで記録する機能はありません。受領確認が必要な物を入れず、必要な物は別の受け渡し記録を使うことで、メールボックスへ役割を持たせすぎずに済みます。
誤投函を見つけた人の行動を決める
錠なし区画では、受取人本人が別の人の郵便物に気づく可能性があります。誤投函を見つけた人が自分で正しい区画を探して移す運用にすると、誰がどこまで宛名を確認したか追えません。開封せず、受付または総務の決めた返却場所へ戻す手順に統一します。
受付担当者は、同姓、旧姓、部署名だけの宛名など、仕分けに迷う郵便物を推測で入れません。社内名簿や担当部署で確認できなければ、確認待ちの保管場所へ分けます。誤って開封された場合の連絡先と記録方法も情報管理担当と決めておくと、錠なし区画を使える範囲が明確になります。
棚の中を私物置きへ広げない
固定中棚があっても、社員が文房具や私物を長期保管すると、郵便物の受取場所という役割が崩れます。入れてよい物を郵便物と社内配布物へ限定し、回収時に私物を残さないルールを示します。
区画が詰まったときは投入口から押し込まず、管理担当者が受取人へ連絡します。利用者が増えた場合も一つの区画を無断で共用せず、増設または部署別運用への変更を判断してください。
仕分け作業を一度通してから区画順を確定する
購入後すぐに名札を固定せず、仮の表示で一週間ほど仕分けを試します。受付へ届く郵便物を普段どおり確認し、宛名から区画を探すまでに迷う場所、投入口を通らない物、回収が滞る人を記録します。
同姓の社員を名字だけで表示していた、部署異動で五十音順が崩れた、厚い封筒が多く担当者の手渡しばかりになった、といった問題が見えたら、表示や対象物を変えます。商品の区画数を活かせるかは、12人以下であることだけでなく、錠なしの一時保管へ回せる郵便物が実際にあるかで決まります。
12人以内で通常郵便を分けるなら候補になる
このメールボックスが合うかを分ける条件は、受取人を12区画以内に固定できることと、錠なしで扱える郵便物を明確に分けられることです。この二つを満たすなら、受付台の仮置きを社員別の受取場所へ移せます。
条件に合う場合は、SLC-12TP-K2の商品ページで投入口、区画、設置用の備考を確認すると、実際の封筒と設置場所に照らして判断できます。