社内パソコン2台の間でファイルを移す|USBリンクケーブルを使える条件

社内パソコン2台の間でファイルを移したいIT・総務担当者向けに、USBリンクケーブルの対応OS、端子、ソフトウェア導入権限、転送前後の照合方法を解説します。

社内パソコン2台の間でファイルを移す|USBリンクケーブルを使える条件

パソコンの入れ替えや一時的な共同作業で、隣にある2台の間だけでファイルを移したい。クラウド、社内ネットワーク、外付け記憶媒体のどれを使うか決まっていないと、移行作業も始められません。

USBリンクケーブルは、2台を直接つなぎ、画面上のドラッグ&ドロップでファイルを転送する選択肢です。ただし、通常のUSBケーブルなら何でもよいわけではなく、対応OS、端子、転送ソフトウェアの導入権限が必要です。この記事では、社内のIT・総務担当者へ、USB 5Gbps対応リンクケーブル KB-USB-LINK4を使える条件と、転送前後の照合方法を説明します。

移す対象をファイルとフォルダーに絞る

最初に、「データ移行」という言葉を作業単位へ分けます。本製品の商品説明が案内するのは、2台間のファイル転送、コピー&ペースト、マウスとキーボードによる相手側パソコンの操作です。

文書、画像、動画、部門で作ったフォルダーなどは、転送候補として一覧にできます。一方、アプリケーションのインストール状態、ユーザーアカウント、メール設定、ブラウザーの認証情報、OS全体を同じ状態へ複製する作業は、ファイルのドラッグ&ドロップとは別です。

移す項目を「フォルダー名」「元の保存先」「移行先」「担当者」に分け、会社が移動を許可したデータだけを対象にします。旧パソコンを廃棄・返却する場合の消去手順は、転送とは分けて社内規定に従ってください。

普通のUSBケーブルではなくリンクケーブルを使う

パソコン同士をつなぐ用途では、両端の形だけでケーブルを選べません。本製品は、USB Aコネクタを両端に持ち、ケーブル内のSmart Data Linkを使って2台を接続するリンクケーブルです。

充電用ケーブル、周辺機器用ケーブル、端子形状だけが似たUSB A同士のケーブルを代用品にはしません。購入候補の品番がKB-USB-LINK4であり、2台間のデータ転送用と明記されていることを確認します。

本製品にローカル側・リモート側という接続方向はありません。どちらのパソコンからでもファイル転送できるため、作業前に「旧パソコンから新パソコンへ」のように元と先を画面名や付箋で識別します。双方向に動かせることと、方向を確認せずに操作してよいことは別です。

2台の端子とOSを別々に照合する

KB-USB-LINK4の両端はUSB Aコネクタです。2台それぞれに、パソコンメーカーが動作を保証するUSB Aポートが一つずつ空いているかを実物で確認します。新しいパソコンがUSB Type-Cだけなら、この型番へそのまま接続できるとは判断せず、Type-C対応の別製品を比較してください。

メーカーの現行製品ページでは、Windows 11・10・8.1・8と、macOS 26・15・14・13・12・11・10.15を対応OSとして掲載しています。Windows RTは非対応です。OS対応は更新されるため、購入時に2台分のエディションとバージョンを表示し、メーカーの対応情報へ照合します。

「WindowsとMacに対応」という商品名だけでは足りません。Mac同士、Windows同士、MacとWindowsの組み合わせのどれを使うかを書き、双方のOSが同じ時点の対応表に載っていることを確認してください。

ソフトウェアを導入できるか管理者へ確認する

このケーブルは、接続時にSmart Data Linkのドライバーとソフトウェアを使います。メーカーは、セキュリティ設定、USBポート利用、アプリケーション起動・インストールが制限された環境では、導入や操作ができない場合があると案内しています。

購入前に社内のパソコン管理者へ、次の三点を確認します。

  • 2台のUSBポートへリンクケーブルを接続してよいか
  • Smart Data Linkを両方で起動またはインストールしてよいか
  • 転送するファイル区分と保存先が社内規定に合うか

macOSは、メーカーサイトから対応ドライバーをダウンロードしてインストールする条件も掲載されています。管理者権限がない担当者が、購入後に許可を求める順序では作業日を決められません。製品URL、対象パソコンのOS、転送対象をまとめて事前申請します。

5Gbpsは所要時間ではなく接続条件として見る

主な仕様と、転送計画へ使う読み方は次のとおりです。

  • 対応規格: USB 5Gbps(USB 3.2 Gen 1/3.1 Gen 1/3.0)
  • 通信速度: 5Gbps、480Mbps、12Mbps、1.5Mbps。いずれも理論値
  • コネクタ: USB Aオス×2
  • ケーブル長: 約1.5m
  • 重量: 約60g
  • 消費電流: 最大約160mA
  • 操作: ドラッグ&ドロップ、コピー&ペースト、2台間のマウスカーソル移動

5Gbpsで使うには、2台とも対応するUSBポートへ接続する必要があります。片方がUSB 2.0なら、転送速度は遅い側に合わせてUSB 2.0相当になります。メーカーも規格値の速度を保証しておらず、ファイル数、ストレージ性能、パソコンの負荷によって実効速度は下がります。

規格値から終了時刻を計算して作業枠を決めないでください。実際のファイルには小さなファイルの集まりやフォルダー階層があり、ストレージ性能やセキュリティソフトの検査も影響します。本番前に機密情報を含まない試験フォルダーを転送し、余裕を持った停止時間を管理者と決めます。

転送記録と旧パソコンの処理を分ける

リンクケーブルでコピーできても、誰が何をどこへ移したかの記録が自動的に社内台帳へ残るとは限りません。作業日、元と先の端末管理番号、対象フォルダー、実施者、照合結果を会社の移行記録へ残します。ファイル名に機密情報が含まれる場合は、記録の保存場所にも同じアクセス制限を適用します。

コピー完了後すぐに元データを削除せず、移行先で開けることと、業務アプリから参照できることを利用部門に確認してもらいます。旧パソコンの初期化、返却、廃棄はリンクケーブルの機能ではないため、資産管理と情報消去の手順へ引き渡してください。

途中で接続が切れた場合は、同じフォルダーを上書きして続行する前に、移行先へ不完全なファイルがないか確認します。再転送の方法はソフトウェアの表示と取扱説明書に従い、担当者の判断で元側と先側のフォルダーを混ぜないことが重要です。

1.5mは机の幅ではなくポート間の経路で測る

ケーブル長は約1.5mです。2台を並べたときの外形間距離ではなく、各USBポートから机の背面や側面を通る実経路をひもで再現します。ポートが左右反対側にある、ノートパソコンスタンドで高さが違う、ケーブルを机の裏へ回すといった条件で必要長は変わります。

接続中にケーブルが通路へ垂れたり、端子を横へ引っ張ったりしない配置にします。転送中だけ2台を近づけるなら、排気口を塞がず、画面とキーボードを操作できる位置へ仮置きしてください。

2台の画面は同時に確認できる向きにします。リンク後はマウスカーソルが画面端を越えて相手側へ移るため、ソフトウェア上の上下左右の配置と、机上の実際の並びを一致させると操作先を見失いにくくなります。

小さな試験フォルダーで転送と照合を一往復する

本番前に、機密情報を含まない試験用フォルダーを作ります。中へ文書、画像、階層のあるサブフォルダーを入れ、元側でファイル数とフォルダー全体の容量を記録します。

2台でSmart Data Linkの接続を確認し、試験フォルダーを移行先の指定場所へコピーします。完了後は、移行先でファイル数と容量を比べ、文書と画像を数点開きます。元ファイルは、この照合が終わるまで削除しません。

次に、移行先で作った不要な試験ファイルを元側へコピーし、双方向の操作と保存先を確認します。本番では逆方向の転送が不要なら、その操作を手順から外します。コピー&ペースト機能で機密情報を誤って別環境へ移さないよう、作業中は業務アプリを閉じ、対象フォルダーだけを開く方法が安全です。

ファイル数や容量が一致しない、Smart Data Linkが起動しない、カーソルは移るがコピーできない場合は本番へ進まず、メーカーの取扱説明書とFAQにある接続状態を確認します。

OS対応と導入許可がそろえば候補になる

2台のOSとUSB Aポートが現行の対応条件に合い、Smart Data Linkの導入と対象ファイルの転送を社内管理者が許可できるなら、KB-USB-LINK4を候補にできます。

この二条件がそろう場合は、KB-USB-LINK4の商品ページで販売状態を確認し、メーカーの現行対応OSと2台の端子を照合してください。

参考資料