オフィスチェアを一番下まで下げても足裏が床につかないなら、我慢して座り続ける必要はありません。選ぶときにまず確認したい数字は、背もたれの高さでも機能の多さでもなく、最低座面高です。
小柄な人が自宅や職場で使う一脚を探しているなら、最低座面高365mmの低座面オフィスチェア HF-001が候補になります。この記事では、身長だけで決めず、自分の体と机に合うかを購入前に判断する方法を説明します。
足がつかないなら、最低座面高を先に見る
椅子の「高さ700mm」などの表記は、多くの場合、床から背もたれ上端までの全高です。足が床に届くかを判断する数字ではありません。商品仕様にある「座面高」または「座高」の下限を確認してください。
厚生労働省の情報機器作業ガイドラインでは、椅子に深く腰をかけて背もたれに背をあて、履物を履いた足裏全体が床に接する姿勢を基本としています。また、椅子の高さだけでなく、机、キーボード、マウス、ディスプレイの位置も総合的に調整するよう示しています。
つまり、次の状態を同時に作れることが大切です。
- 背もたれを使える位置まで深く座れる
- かかとを含む足裏全体が床につく
- 座面の前端が膝裏を強く圧迫しない
- キーボードを使うときに肩が上がらない
つま先だけが床に触れる状態は「足がつく」とは考えません。かかとまで自然に置ける高さを基準にしましょう。
HF-001が候補になる理由
HF-001の座面高は365〜440mmです。販売ページでは、一般的なチェアで足が浮きやすい身長140〜160cmの人を想定した低座面モデルとして案内されています。ただし、同じ身長でも脚の長さや履物、座り方は異なるため、身長の範囲だけで適合を断定することはできません。
主な仕様は次のとおりです。
- 座面高: 365〜440mm
- 本体寸法: 幅585×奥行580×高さ725〜800mm
- 重量: 5.1kg
- 背面: ポリエステルメッシュ
- 座面: ウレタンフォーム入りのファブリック
- 脚: ナイロンキャスター付き
- カラー: ブラック、グリーン、オレンジ、ネイビー、ライトグレー
- 組み立て: 購入者による組み立て
幅・奥行とも600mm未満で、肘掛けのないシンプルな形です。ワンルームの仕事机、受付、バックヤードなど、椅子に大きな場所を割きにくい環境にも合わせやすいでしょう。背面は蒸れにくいメッシュで、座面クッションのカバーは取り外せます。
買う前に今の椅子で測る
最も確実なのは、現在の椅子で「自分に必要な座面高」を測ることです。
まず、普段仕事で履く靴やスリッパを履きます。椅子に深く座り、背もたれに背をつけたまま、足裏全体が無理なく床につく高さまで座面を下げてください。その状態で、床から座面前方の上面までを測ります。
測定値が365〜440mmに収まるなら、HF-001の調整範囲と重なります。今の椅子がそこまで下がらない場合は、足台など安定して滑りにくい台で足元を一時的にかさ上げし、「あと何cm低ければ足裏がつくか」を測る方法もあります。
なお、厚生労働省の解説では、ガイドライン上の座面高は座ったときにクッションが2〜3cm沈んだ状態を指す一方、市販品は沈む前の外形寸法を表示するのが一般的だと注意しています。HF-001の365mmという表示値だけでぎりぎりと判断せず、数cmの余裕を見てください。
低い椅子に替えるだけでは解決しない場合
固定式の机が高い場合、椅子を下げると足はついても、今度は天板が相対的に高くなります。タイピング中に肩が上がる、肘が大きく下がる、手首を反らせ続けるようなら、椅子と机の組み合わせが合っていません。
その場合は、次の順で考えると判断しやすくなります。
机も低くできる
まず椅子を足裏がつく高さに合わせ、その後に机を下げます。高さ調整できる机なら、この方法が素直です。
机の高さを変えられない
キーボード操作が楽になる高さまで椅子を上げ、安定して滑りにくい足台で足裏を支える方法があります。厚生労働省のガイドラインでも、必要に応じて足台を備えることが示されています。
床を傷つけたくない
HF-001はナイロンキャスターです。床材との相性によっては傷や移動音が気になるため、チェアマットの併用を検討してください。
調整できる幅は75mm
最低365mmから最高440mmまでの差は75mmです。この範囲で、足裏が床につく位置と、机へ向かって肩が上がらない位置の両方を作れるか確認します。足に合わせた位置と机に合わせた位置が別々になるなら、椅子だけでは解決しません。
家族や複数の受付担当者で共有する場合は、全員が75mmの範囲へ入るかを一人ずつ測ります。最も小柄な人だけでなく、座面を高くしたい人も最高440mmで足りるか確認してください。
座面の奥行も膝裏へ合わせる
座面を低くできても、奥行が長すぎると、背もたれへ深く座ったときに前端が膝裏へ当たります。反対に浅すぎると、太ももを支える範囲が少なく感じることがあります。最低座面高だけで適合を決めず、座面の有効奥行を販売元へ確認します。
試座できる場合は、普段の履物で背もたれへ腰を付け、膝裏と座面前端の間、足裏、机上での手の位置を同時に見ます。通販で選ぶなら、現在使いやすい椅子の座面奥行と比較します。
肘掛けがないため机へ近づきやすい
HF-001には肘掛けがなく、椅子を机の下へ入れるときに肘と天板がぶつかりにくい形です。幅585mmを机下へ収められれば、狭い仕事場所でも椅子を戻しやすくなります。
一方、立ち座りの際に肘掛けへ手を置きたい人や、作業中に腕を支えたい人には不足します。省スペースだけを理由に肘なしを選ばず、体を支える必要と机の高さを含めて判断します。
低い椅子と足台を実際の机で比較する
高さを変えられない机では、低い椅子へ替えると天板が相対的に高くなります。現在の椅子をタイピングしやすい高さへ上げ、安定した足台を置いた状態と、座面365mm付近へ下げた状態を比べます。
足台を置くと足元の床面を使いますが、机との高さ関係は保てます。低座面椅子なら足台を減らせる可能性がありますが、机側の調整が必要になることもあります。必要座面高が365〜440mmへ入り、机とキーボードも合わせられる場合にHF-001を候補にします。
共有席では調整位置を引き継がない
複数人で同じ椅子を使う受付やフリーアドレスでは、前の人が合わせた高さをそのまま使わない運用が必要です。厚生労働省のガイドラインも、交替で同じ椅子を使う場合は、各作業者が自分の体形へ容易に高さを調整できることを求めています。
着席したら、背もたれへ深く座り、足裏、膝裏、肩と腕の順で確認します。床へ足を合わせた後、机が高すぎるなら椅子を再び上げるのではなく、足台や机側の調整を検討します。調整レバーの場所と操作方法を席へ表示しておくと、「椅子は動かしてはいけない」と思って我慢する人を減らせます。
キャスターで足元の安定を失わないか確かめる
足が床へ届いても、立ち座りのたびに椅子が後方へ動くなら別の問題が残ります。HF-001はナイロンキャスター付きで、床材によって転がり方が変わります。滑りやすい床、段差、毛足のあるカーペットで、座る動作と立つ動作を試してください。
立ち座りに手で支える場所が必要な人には、肘掛けのない形が合わないことがあります。低座面を最優先しても、姿勢保持や移乗に必要な支えを省いてよいとは限りません。必要に応じて職場の安全衛生担当者へ相談し、肘付きの低座面モデルや安定した足台も比較します。
結論
HF-001を候補にできるのは、足裏を床へ置いた状態で机上の入力機器にも自然に手が届き、肘掛けがなくても安全に立ち座りできる場合です。足と机へ合う高さが一致しないなら、低い椅子だけで解決せず、足台または机の調整を優先します。
普段の履物と実際の机で条件を確かめたうえで、色と最新の販売状態を商品ページで確認してください。