オフィスでコートを椅子に掛けるなら?背面ハンガーと通路を確認

共用のコート掛けを置けず、自席の椅子で上着を管理したい担当者向けに、背面ハンガー付きチェアを選ぶ際の裾、キャスター、後方通路の試し方を解説します。

オフィスでコートを椅子に掛けるなら?背面ハンガーと通路を確認

共用のコート掛けを置く場所がなく、脱いだコートやジャケットを自席の椅子へ掛けている。そんなオフィスでは、背もたれから上着がずれたり、長い裾が床やキャスターへ触れたりしがちです。

背面ハンガー付きの椅子なら上着を掛ける位置は決められます。ただし、上着の長さや椅子を引く動作まで考えなければ、背後の通路を狭める問題は残ります。まず1席で試し、上着と椅子を一緒に動かして採用可否を判断します。

背もたれへ直接掛ける状態と比べる

背もたれへ上着を直接掛けると、肩の位置を支えにくく、着席するたびに襟や袖がずれることがあります。上着が座面側へ回り込めば、背中と背もたれの間に挟まります。外側へ垂れれば、裾がキャスターへ近づきます。

今回のハンガー付きオフィスチェアは、椅子の背面に上着の置き場所を設ける構成です。共用ラックまで移動せず、固定席で1着を管理したい場合の候補になります。

ただし、商品ページにはハンガーの耐荷重が記載されていません。重いコートを何着も重ねたり、ポケットへ書類やボトルを入れたまま掛けたりする前提にはせず、まず空に近い上着1着で試します。

最も長い上着で裾とキャスターを確かめる

試着室で使うハンガーの高さではなく、実際の椅子に掛けた位置から裾までを確認します。オフィスで使う上着のうち、丈が最も長いものを持ってきて、肩が掛かる位置から自然に垂らしてください。

その状態で次の動作を行います。

  • 椅子へ座り、背もたれへ体重をかける
  • 椅子を机から引き、立ち上がる
  • 左右へ向きを変え、元の位置へ戻す

裾やベルトが床へ触れる、キャスターへ巻き込まれそうになる、袖が肘や机へ引っ掛かる場合は、その上着を掛ける運用にしません。短いジャケットでは問題がなくても、ロングコートでは結果が変わります。季節ごとに使う最長の1着で判断します。

椅子の後ろは上着を含めて測る

椅子本体の外形は幅700×奥行700×高さ1140~1240mmです。背面へ上着を掛けると、肩や袖が本体の幅からはみ出したり、生地の厚みが奥行方向へ加わったりします。商品寸法だけを床へ写しても、使用中の占有範囲にはなりません。

設置候補の席へ椅子を置き、普段の位置と、立ち上がるために最も後ろへ引いた位置を床へ印します。そのうえで上着を掛け、同僚に背後を通ってもらいます。椅子を引いた瞬間だけでなく、向きを変えたときに袖が収納家具や隣席へ触れないかも確認します。

背後が避難経路や主要通路なら、通行幅の社内基準や施設管理者のルールを優先してください。背面ハンガーは共用ラックの床面を減らせても、椅子の後方に必要な空間までは減らしません。

椅子として机と体に合うかを先に試す

上着を掛けられても、執務用の椅子として合わなければ採用できません。この商品は座面高440~540mmで、座面の前後調整、ランバーサポート、ヘッドレスト、可動肘、3段階で固定できるシンクロロッキングを備えています。

まず上着を外し、普段使う机で座面高と肘の位置を調整します。足裏を床へ置けるか、机の下へ肘が当たらず収まるか、キーボードへ手を伸ばした姿勢で背中を支えられるかを確認します。ハンガーの有無だけで椅子を選ばず、執務姿勢が決まった後に上着を掛けて後方の変化を比べます。

本体重量は18.78kgで、利用者が組み立てる商品です。六角レンチは付属します。試験席から別の階や部屋へ移す可能性があるなら、完成品のまま通る扉や曲がり角も確認して、組み立て場所を決めます。

濡れたコートと複数着は別の置き場へ

雨で濡れたコートを椅子の背面へ掛けると、座る人の近くで水分を乾かすことになり、床や椅子へ水滴が落ちる可能性があります。濡れた上着は傘や雨具を扱える場所へ分け、乾いたジャケットだけを自席で管理するほうが運用を揃えやすくなります。

来客用の上着、制服、予備の防寒着など、1席で複数着を管理したい場合も共用ラックの役割です。背面ハンガー付きチェアは「各自が着てきた乾いた上着を1着」という範囲に絞り、共用収納の代わりになる範囲を広げすぎないようにします。

ポケットの中身と離席時の扱いを決める

椅子の背面は通路側から手が届きやすく、利用者本人の視界にも入りません。社員証、鍵、財布、業務書類をポケットへ入れたまま掛ける運用には向きません。上着を掛ける前に貴重品を鍵付き収納へ移すルールを決めます。

長時間の離席や退勤時まで上着を残すと、在席状況と取り違えが分かりにくくなります。昼休みなど短い離席で残してよいか、共有席では毎回持ち帰るかを部署で揃えてください。フリーアドレスで座席が日ごとに変わる場合は、椅子と上着を結び付ける方法より、個人ロッカーや共用ラックのほうが管理しやすいことがあります。

清掃担当者が椅子を動かす前には、上着を本人が回収します。利用者不明の上着を別の椅子へ移すと取り違えにつながるため、回収場所と連絡方法も決めておきます。

1席で1週間試してから増やす

候補席を1つ決め、通常業務で1週間使います。朝に上着を掛け、着席、離席、昼休み、退勤のたびに椅子を動かし、裾や袖がどこへ近づくかを記録します。周囲の人にも、背後を通るときに上着を避ける動作が増えないか聞きます。

同じ部署でも、上着の丈、机の奥行、背後の家具、利用者が椅子を引く距離は異なります。試験席で問題がなければ、同じ配置条件の席へ範囲を広げます。後方条件が違う窓際や収納前の席は、同じ結果とみなさず個別に試してください。

裾と後方通路を保てる席で候補にする

ハンガー付きチェアを候補にできるのは、最も長い上着の裾が床やキャスターへ触れず、椅子を引いた状態でも背後の通行を妨げない席です。

条件を満たすなら、YS-1のハンガー付き仕様と商品画像を確認し、乾いた上着1着を使った1席の試験から始めてください。

参考資料