社内設備の保守用に集めた小ねじ、ナット、ワッシャー、端子が同じ箱へ混ざると、作業のたびに必要な規格を探すことになります。外観が似た部品は、取り出した後に測り直さなければ区別できません。
透明な引き出しへ規格ごとに分ければ、箱を積み重ねずに必要な部品へ手を伸ばせます。ただし、18個の引き出しへ単純に品名を割り当てるだけでは、サイズ違いが再び混ざります。この記事では、2列9段のピックケースを例に、分類軸、引き出し寸法、重量、補充の運用を決める方法を説明します。
今ある部品を規格まで書き出す
収納を買う前に、保守場所へある小部品を一度集めます。「ねじ」「ナット」のような名称だけで数えず、発注や取付時に区別する情報まで記録してください。
小ねじなら、少なくとも種類、呼び径、長さ、頭部形状、材質や表面処理を確認します。同じ径でも長さが異なる物を一つの引き出しへ混ぜると、透明な前面から見えても取り違えは防げません。購入時の袋や納品書にある品番も、分かる範囲で記録します。
規格を確認できない部品は、推測した名称の引き出しへ戻さず、確認待ちとして分けます。曲がり、ねじ山の損傷、さびがある物も使用可能品と混ぜず、会社の保守基準に沿って処理します。
18個へ割り当てる前に分類表を作る
候補商品の引き出しは18個です。現在ある部品の種類が18以下でも、一種類へ必ず一個を割り当てられるとは限りません。同じ小ねじに径や長さの違いがあれば、それぞれを別区分として数える必要があります。
分類表には、次の項目を一行ずつ記録します。
- 区分名: 部品の種類、径、長さ、材質など
- 現在数: いま保管している数量
- 使用頻度: 一週間または一か月の持出回数
- 補充単位: 一回の発注で届く数量と包装寸法
- 戻り品: 作業後に未使用分を戻すか、新品だけを保管するか
使用頻度の高い規格を手の届きやすい段へ置き、重い部品は低い段へ割り当てます。18区分をすぐ埋めず、今後追加する規格や確認待ちの一時区分を置ける空きを残すと、既存の並びを毎回変えずに済みます。
幅271×奥行189×高さ71mmで一回の補充量を試す
2列9段のピックケースは、各引き出しの内寸が幅271×奥行189×高さ71mmです。部品そのものが入るかだけでなく、購入時の一袋分を補充し、指を入れて一個を取り出せるかまで試します。
段ボールで同じ内寸の箱を作り、最も大きい部品と最も数量の多い部品を別々に入れます。高さ71mmの上端まで満たすと、引き出した際に奥の部品が本体側へこぼれたり、必要な一本をつまみにくくなったりします。現在数ではなく、一回の補充直後の量で収まり方を確認してください。
長いボルトや工具が斜めにしか入らない場合は、内寸へ収まってもこのケースへ割り当てません。引き出しを開閉するたびに向きが変わる物は、深さと長さに合う別の部品箱で保管します。
横仕切りは似た規格を混ぜないために使う
商品には横仕切りが36枚付属します。18個の引き出しへ均等に配れば一個あたり二枚ですが、すべてへ同じ枚数を入れる必要はありません。
仕切りを使う場合も、「小ねじ」という大分類だけで一つの引き出しへまとめないでください。同じ種類で径も同じ、長さだけが異なるなど、隣り合わせにする理由を説明できる規格に絞ります。仕切り位置と実際に作れる区画寸法は商品画像と販売元で確認し、一番長い部品が各区画へ水平に収まるか試します。
一つの区画が空になったとき、隣の部品が仕切りを越えて移動しないかも確認します。振動のある作業場や、引き出しを勢いよく扱う場所では、試験運用後に中身をすべて出して混入がないか調べます。
透明な引き出しでも規格表示を省かない
引き出しは透明なポリスチレン樹脂製です。残量や部品の形は外から見えますが、数ミリの長さ違いや材質までは目視だけで判断できません。
前面表示には、分類表と同じ順序で、部品名、呼び径、長さ、材質または表面処理、社内品番を記載します。文字を増やして読めなくなる場合は、前面へ短い品番を示し、詳しい仕様を棚の横に置く対応表へ分けます。
粘着ラベルを使うなら、透明面へ貼ってよい材質か、はがした跡が視認性を損なわないかを目立たない場所で試します。表示位置や専用のラベル差しについて商品ページでは確認できないため、購入前に販売元へ確認してください。
一つの引き出しを8kgまで使う前に量る
引き出し一個あたりの許容荷重は8kgです。小さな金属部品は容積が少なくても重くなるため、見た目の残量だけで判断しません。空の容器を引いた状態で、補充直後の引き出し全体を量ります。
8kgは上限であり、持ち上げやすさを示す重さではありません。引き出しを抜いて棚卸しするなら、担当者が両手で水平に保持できる量へ分けます。同じ規格の在庫が一個へ収まらない場合は、無理に詰めず、日常使用分と未開封の補充在庫を別の場所へ分けます。
商品ページでは各引き出しの許容荷重は確認できますが、本体全体の許容荷重は示されていません。18個へ8kgずつ入れられると単純計算せず、総重量の上限と部品の配置を販売元へ確認します。
幅600×奥行223mmの前に引き出す空間を加える
本体外寸は幅600×奥行223×高さ880mmです。棚や作業台へ置く場合は底面だけでなく、引き出しを手前へ開き、部品を上から見て取り出す空間を加えます。
引き出しをどこまで引き出せるか、抜け止めがあるかは、商品画像だけで判断せず販売元へ確認します。候補位置へ本体の輪郭を作り、奥行189mmの容器を手前へ動かす想定で、通路や作業者の体へ当たらないか試してください。
本体は27kgあり、部品を入れるとさらに重くなります。置き台の耐荷重、水平、地震時の固定方法を施設管理者と販売元へ確認します。高さ880mmの本体を高い棚へ載せると上段へ手が届きにくくなるため、普段の姿勢で18個すべてを見渡せる位置に置きます。
持ち出しと補充を同じ記録で管理する
引き出しを整えても、使った人が似た区分へ余りを戻せば再び混ざります。作業へ持ち出すときは必要数だけを小分け容器へ移し、未使用分を戻す際は前面表示と現物の規格を照合します。規格を確認できない戻り品は確認待ちへ入れます。
補充点は「少なくなったら」ではなく、通常の使用量と発注に要する日数から数量で決めます。透明面から残量を見て、補充点を下回ったら分類表の品番で発注します。異なる仕入先の商品へ切り替える場合は、規格と材質が同じかを確認してから同じ区画へ入れてください。
月に一度など間隔を決め、前面表示、実物、在庫台帳の三つを照合します。数が合わない場合は、ラベルだけを直す前に、別の引き出しへ混入していないかを上段から順に確認します。
仕様変更した部品を同じ引き出しへ足さない
仕入先や品番が変わった部品は、呼び径と長さが同じでも、確認せず既存在庫の上へ補充しません。材質、表面処理、強度区分など、保守手順で指定された条件が一致するかを発注記録と現品表示で照合します。置き換えが承認されるまでは空き引き出しか別容器へ分け、旧品と新品の境目が分からなくなる継ぎ足しを避けます。
交換作業で取り外したねじも、未使用品の引き出しへ戻さないようにします。外観に異常がなくても、どこで使われ、再使用できると誰が判断したかが分からなくなるためです。取り外し品、余った未使用品、規格不明品の戻し先を別々に決めると、透明ケースを「使用できる在庫だけが入る場所」として保てます。
部品を別品番へ切り替えるときは、前面ラベルだけでなく分類表と保守手順の品番も同時に更新します。旧品を使い切る場合は、先に使う区画を明示し、二つの品番を作業者が選ばなくて済む状態へ整理します。
18区分へ分けられ、補充直後の重量が収まれば候補にする
このピックケースを候補にできるのは、保守用小部品を規格が混ざらない18以下の区分へ割り当てられる場合です。さらに、一回の補充量が引き出し内寸と許容荷重へ収まる必要があります。
二つの条件を満たしたら、透明引き出しと横仕切りの形を商品画像で確認すると、現在の部品箱を置き換えられるか判断できます。