社内研修や説明会でノートパソコンを使うとき、演台にはパソコンだけでなく、発表者用の資料、有線マイク、リモコンなども集まります。商品名に「コンパクト」とあっても、必要な物を並べて操作できるかは別の問題です。
候補とするのは、配線ホールと棚板を備えた幅590mmの木製演台です。ただし、幅590mmは本体の外寸であり、そのまま天板の有効幅とは判断できません。使う機器を実測し、天板上の操作域と床までの配線経路を先に組み立てます。
演台に載せる物を発表の進行順で決める
最初に、発表者が演台上で触る物だけを並べます。予備の配布資料や使わないケーブルまで天板へ置くと、必要面積を過大に見積もることになります。
- ノートパソコン本体と電源アダプター
- 発表者がめくる原稿またはメモ
- 有線マイクを一時的に置く場所
- スライド送り用リモコン
- 必要な場合だけ飲料
一方、参加者へ配る資料や予備のケーブルは、演台下の棚板か別の机へ分けます。発表の途中で取り出す物と、開始前にだけ使う物を分けると、天板に必要な面積が見えてきます。
幅590×奥行400mmを天板面積だと思わない
候補商品の外寸は幅590×奥行400×高さ1044mmです。この数値には側板などの構造が含まれるため、ノートパソコンを置ける平らな範囲が幅590×奥行400mmあるとは限りません。
購入前に販売元へ、天板の有効幅と有効奥行、左右の側板が天板へ張り出す寸法を確認します。回答を得たら、その大きさを紙やテープで机上へ再現してください。
ノートパソコンは閉じた状態ではなく、画面を発表時の角度まで開きます。画面の後端が側板や壁に当たらないか、キーボード手前へ手のひらを置けるかを確認します。資料はパソコンの下へ重ねず、実際に読む位置へ置いてページをめくります。
機器の幅だけでなく操作する手の範囲を足す
パソコンと資料の外寸を合計して収まっても、操作できるとは限りません。タッチパッドを使う手、原稿を押さえる手、マイクを戻す動きが重なるためです。
実寸の配置では、発表者役が次の動作を続けて行います。
- パソコンを開き、スライドを開始する
- 原稿を一枚めくる
- マイクを置いてパソコンを操作する
- リモコンを手に取り、元の位置へ戻す
腕が物に触れる、原稿が天板からはみ出す、マイクが転がる場合は、配置を変えるか載せる物を減らします。使うノートパソコンの大きさは画面のインチ数ではなく、本体の幅・奥行・画面を開いたときの高さで測ってください。
配線ホールから床までの経路を一本ずつたどる
この演台には、ノートパソコンやマイクのコードを通す配線ホールがあります。ただし、商品ページにはホールの内径と位置が記載されていません。電源プラグや映像ケーブルのコネクターが通るか、販売元へ寸法を確認します。
必要なケーブルを一本ずつ挙げ、演台から接続先までの経路を決めます。
- ノートパソコンの電源ケーブル
- プロジェクターやモニターへ送る映像ケーブル
- 有線マイクのケーブル
- 必要に応じてネットワークケーブル
ケーブルは演台の背面から床へ下ろし、発表者の足元や登壇経路を横切らないようにします。配線ホールへ通せても、床のコンセントや音響端子まで届かなければ運用できません。延長コードの使用可否や床上配線の養生方法は、会場の設備管理者へ確認してください。
高さ1044mmは実際の操作姿勢で試す
演台は昇降式ではありません。発表者が変わる社内研修では、一人の身長だけを基準にしないことが重要です。
床から1044mmの高さに安定した仮設面を作り、ノートパソコンと原稿を置きます。小柄な人と大柄な人が立ち、画面を見る、文字を入力する、原稿を読む動作を試してください。肩を上げ続ける、顔を大きく下へ向ける、画面を見るために演台へ寄りかかる場合は、固定高が運用に合っていません。
外付けモニターを演台へ追加すると視線は上げられますが、必要面積、重量、配線も増えます。本記事の候補は、ノートパソコン単体で操作姿勢を作れる場合に絞って検討します。
天板と棚板の耐荷重は別々に集計する
配線ホール付き木製演台の主な仕様は次のとおりです。
- 外寸: 幅590×奥行400×高さ1044mm
- 本体重量: 14.14kg
- 天板耐荷重: 20kg(等分布)
- 棚板耐荷重: 15kg(等分布)
- 装備: 配線ホール、棚板、アジャスター
- 天板材質: メラミン樹脂化粧板
- 組み立て: 購入者による組み立て。六角レンチ付属、別途プラスドライバーが必要
耐荷重は、天板と棚板を合算して35kg載せられるという意味ではありません。それぞれに置く機器と資料を分けて重量を合計します。また、「等分布」は一点へ荷重を集中させない条件なので、重い機器を端へ寄せる使い方は避けます。
棚板へ予備資料を置く場合は、資料の重さだけでなく、発表中に屈んで取り出す必要があるかも試します。頻繁に参照する原稿は天板へ、開始前に配る資料は棚板か別の机へ置くと役割を分けられます。
設置場所では背面の配線と登壇動線を再現する
床へ幅590×奥行400mmの本体範囲を示し、発表者が横から入る経路、背面から出るケーブル、スクリーンを見る向きを重ねます。本体だけが置けても、椅子や壁との間へ発表者が入れない配置では使えません。
アジャスターは床への接地を調整し、がたつきを抑える部品です。傾斜を解消するための機能とは分けて考えます。組み立て後は平らな床へ置き、天板の四隅を軽く押して揺れを確認します。ケーブルを接続した状態でも、本体が引っ張られないことを確かめてください。
演台を共用するなら開始前の状態を決める
商品ページではA4ノートパソコンと飲料を置ける広さとして案内されていますが、毎回同じ機器を置くとは限りません。共用する研修室では、演台そのものよりも「開始時に天板へ残してよい物」が曖昧だと、前の利用者の資料やケーブルが操作域を狭めます。
常設する物はマイクなど会場備品に限り、発表者が持ち込むパソコン、原稿、飲料は終了時に撤去する運用にします。飲料を置く場合は、配線ホールやパソコンへ手を伸ばす動線と重ならない側を定位置にし、置いた状態で原稿をめくれるかを開始前に確かめます。
また、この商品はアジャスター付きで、商品仕様にキャスターの記載はありません。部屋間を頻繁に移す前提なら、持ち上げて運ぶ運用を後付けせず、移動用の演台を選ぶほうが適します。この商品は、平らな床の決まった位置で使い、設営時には天板を空けて配置を作り直せる会場に向く候補です。
有効天板と配線経路を確認できたら候補にする
この演台を候補にできるのは、販売元に確認した有効天板へノートパソコンと原稿の操作域を再現でき、必要なコードを配線ホールから会場設備まで安全に導ける場合です。
この二条件を満たしたら、演台の色と商品画像を確認すると、社内プレゼン用の候補にできます。外寸の幅590mmだけで収容力を決めず、実際に使う機器と会場の接続先を基準にしてください。