会議室に大きなホワイトボードが欲しいけれど、脚付きのボードを置くと椅子や通路が狭くなる。壁掛け型なら床に脚を置かず、いつも同じ場所に書き込み面を用意できます。ただし、空いている壁へ高く掛ければよいわけではありません。着席者に見える範囲と、進行役が書いて消せる範囲が重なる位置を選びます。
候補は、オフィスコムOC-WBH1890Wのホーロー製壁掛けホワイトボード
です。本体は横1800×高さ900mm、重さ9.8kg。横向き専用の片面ボードで、左右へ動かせる吊金具を使って壁へ取り付けます。
選ぶ前に決めたいのは、会議で残す内容と板面の高さ、壁への施工が可能か、扉や投影設備と同じ場所で使えるかです。寸法を確かめるだけでなく、いつもの席と書く人の位置で一度使い方を再現すると、壁掛けへ変える意味を判断できます。
幅1800mmを、会議で残したい内容へ割り当てる
このサイズが向くのは、一つの議題を消す前に次の情報を並べたい会議です。例えば左に議題、中央に出た意見、右に決定事項を置けば、前の話を参照しながら次へ進めます。短い連絡を数行書くだけなら、大きな面を常設する必要があるか、小さいサイズでも足りるかを先に考えます。
ここで、横1800mmを三等分すれば各列600mm使えるとは決めないでください。商品に示された1800×900mmは本体寸法で、アルミフレームを除いた書字面の寸法とは別です。枠際まで文字を詰めると、見分けにくく、消すときも扱いづらくなります。
最初の試作では1800×900mmの外形を紙などで表し、その内側に余白を残して、実際の議題や図を普段の文字サイズで配置します。これは会議の内容が大きな横長面に合うかを見る試作で、製品の有効書字寸法を再現するものではありません。決まった幅の資料を隙間なく三列並べる、といった使い方は外寸だけで保証しないようにします。
板面はマグネットにも対応します。紙の資料を掲示するなら、掲示用の場所と手書きする場所を最初から分けます。図面を左に貼って右へ意見を書く会議では、三列に均等分割するより、資料の幅に合わせて筆記欄を残すほうが使いやすくなります。紙を貼り終えた後に書く場所がなくならないことが重要です。
また、この商品は片面の壁掛け型です。裏返して前のメモを残す使い方はできません。一面で会議を進めるなら、残す情報と途中で消してよい情報を分けます。両面を使う必要がある場合は、壁掛けによる省スペースだけで選ばず、別方式を考えます。
最後列からの見え方と、書いて消せる範囲を重ねる
取付高さは「床から何mmが正解」と一つに決められません。会議テーブルの高さ、卓上のモニター、参加者の座る位置、主に書く人によって条件が変わるためです。見る人に合わせて上げるほど、書く人が上側を使いにくくなる場合もあります。
まず、予定の壁へ高さ900mmの紙や外形の目印を仮置きし、実際の会議と同じように椅子、モニター、資料を配置します。中央の席だけでなく、最後列と左右端から、下側が隠れないか、板面へ視線を向けられるかを確かめます。テープを使う場合は壁を傷めない方法で紙や目印を留めるもので、9.8kgのボード本体を仮固定するためではありません。
下側が机上モニターに隠れるなら、ボードを上げる前にモニター位置を変えられないか考えます。高さだけで解決すると、今度は上側に手が届かなくなることがあります。会議中に残したい決定事項が隠れないよう、重要な記入欄の位置も同時に見ます。
次に、普段書く人が中央と左右へ移動し、文字を書く動作と消す動作を再現します。上端へ指先が一度届くだけでは、長い文章を書いたり面を拭いたりできるとは限りません。下側も含めて、日常の記入欄として使える範囲を決めます。複数の人が進行役を交代するなら、一人だけでなく実際の担当者で考えます。
例えば本体下端を床から1000mmに置く仮配置なら、本体上端は1000+900=1900mmです。これは外形位置を把握する計算例で、推奨の取付高さではありません。この位置で上側が使いづらければ、下げる、書く範囲を中央寄りにする、別の壁へ移すという順で検討します。
上側を見出しや掲示専用にする案もありますが、その見出しを毎回書き換えるなら、手が届かない問題は残ります。日常的に更新しない掲示と、会議ごとに書き消しする欄を分けて初めて成り立つ配置です。使えない部分を除くと必要な内容が収まらないなら、選ぶ位置や大きさを見直します。
最後に、紙の試作へ短い文章と図を書き、最後列から文字が読めるか確かめます。板面の四隅が見えることと、書かれた内容が読めることも別です。字を大きくすると必要な面積は増えるので、読みやすい文字で最初の内容配置が成り立つかまで戻って判断します。
二つの吊金具を、施工できる壁へ合わせる
壁掛けホワイトボード
には吊金具が二点あります。販売元のQ&Aではネジなどでの固定を想定し、推奨のボードハンガーはないと回答されています。家具へ引っ掛けるだけ、粘着テープで貼るだけの設置を前提にする商品ではありません。
商品説明の「吊金具は取り外し不可」は、位置も変えられないという意味ではありません。裏面の金具画像では、上部の金具が左右へスライドできる構造を示しています。壁側の固定位置と合わせて検討できる一方、縦向きへ付け替えて使うことはできません。
施工担当者へ渡す情報は、本体1800×900mm・9.8kg、二点のスライド式吊金具、日常的に板面へ書き消しする用途です。金具の穴の形と寸法も画像で共有し、壁の下地と合わせて固定方法を決めてもらいます。画像に示された穴寸法だけから、同じ直径のネジを買えばよいとは判断しません。
壁の表面が石こうボードか、コンクリートか、内部に利用できる下地があるかによって検討は変わります。これはボード側の寸法だけでは決まらない建物の条件です。建物管理者に施工の可否を確認し、必要な固定部材と取付位置を施工担当者が現場で決められることを購入の前提にします。
壁へ穴を開けられない、原状回復の条件から施工を認められない場合は、金具を切ったり取り外したりして使う方向へ進めません。壁掛けを選ぶ前提が成立しないため、脚付きや別の設置方式へ戻ります。取り付けられる壁が決まってから発注すれば、大きなボードだけが届いて置き場所に困る事態を避けられます。
ペントレーと扉、投影面を同じ配置図に入れる
本体奥行は10mmですが、壁からの張り出しがすべて10mm以内に収まる意味ではありません。下部にはペントレーが付きます。商品画像ではトレーの長さは600mmで、下部をスライドでき、取り外しも可能と説明されています。
トレーを左右へ動かせるので、主に書く人が道具を戻しやすい位置へ寄せる案を考えられます。ただし、正確な前方への出幅は掲載仕様にないため、すぐ手前を扉が通るような狭い配置を、奥行10mmだけで採用しないでください。外す場合は、マーカーと消し具をどこへ置くかも必要です。
壁へ本体外形を示したら、室内扉を全開にし、取っ手の動き、スイッチ、空調操作器、点検口、カーテンと重ならない位置を選びます。正面に立って書く場所と、そこへ椅子の後ろを通って行く経路も残します。脚をなくして床が空いても、書く人が立つ場所までなくせるわけではありません。
プロジェクターを使う会議室では、投影面との関係も先に決めます。この商品の販売ページにはプロジェクター対応の記載がなく、白いホーロー面だから映像と筆記を兼用できるとは考えません。一枚で両方を使いたいなら、投影対応が明記された別仕様を検討します。
別のスクリーンを使う場合、投影中も決定事項を書き続けるなら、板面が隠れない横並びの配置が向きます。投影と筆記を順番に使うなら、スクリーンがボードの前へ下りる配置も考えられますが、投影中は板書が見えません。どちらが会議の進め方に合うかを決めてから、それぞれの設備の施工条件を確認します。
書き消しする道具と、梱包状態の搬入を準備する
ホーロー板面は、販売元が頻繁に書き消しする用途に向くものとして案内しています。材質名だけで使える年数を一律に決めず、使うペンや日々の手入れも含めて考えます。日常の筆記にはホワイトボード用マーカーを使い、適合しないペンを混ぜない道具置場を用意します。
イレーサー付きマーカーは付属しますが、広い面を会議ごとに消すなら、その小さな消し具だけで扱いやすいかも考えます。よく使う消し具とペンをトレーへまとめ、会議の途中で道具を探しに行かずに済む配置にします。保存が必要な内容は撮影や転記をしてから消し、次の会議で一面を使える状態へ戻します。
搬入時は、本体ではなく梱包の大きさで確認します。梱包寸法は1860×960×55mm、梱包重量は14.3kgです。入口の幅だけでなく、廊下の曲がり角やエレベーターから会議室まで、この大きな平板を運べるかを配送条件と照合します。配送状況によって一階軒先渡しとなる可能性も案内されているため、会議室への設置まで自動的に含まれるとは見込みません。
見る席と書く位置の両方から高さが決まり、二点の吊金具を使う施工が可能な壁を確保できれば、この横長ホーローボードは常設の候補になります。板面と吊金具を商品画像で確認する
から、ホーロー1800×900mmの同じ仕様と配送・注文条件を確認してください。