社内掲示や研修資料を何枚もラミネートすると、紙をフィルムへ挟み、位置を合わせ、入口へ差し込む操作が繰り返されます。次の一枚を入れるために待つ時間を減らしたいなら、給紙から加工、カットまでを自動で行う機械が候補になります。
GBC オートフィードラミネーター FOTON30
は、A4用紙を最大30枚まとめてセットできる機種です。ただし、取扱説明書の30枚という値には75g/㎡の用紙という条件があります。紙の種類、専用フィルム、設置場所まで合わせて選ぶことが必要です。
この記事では、まとまったA4掲示物や配布資料を加工する担当者へ、自動で処理する分と手差しへ分ける分の見極め方を説明します。
一回分の枚数を、紙の坪量と一緒に数える
最初に調べるのは月間合計ではなく、一回に続けて加工する枚数です。部署へ配る案内18枚、研修資料27枚など、実際の作業単位で数えます。毎回数枚だけなのか、20〜30枚程度を繰り返し作るのかによって、自動給紙の準備に見合うかを考えられます。
自動給紙に対応する紙の坪量は64〜120g/㎡です。坪量は紙1㎡当たりの重さで、紙の包装や発注仕様で確認できます。厚さの見た目だけで判断せず、普段使うコピー用紙と、掲示用に選んだ厚手の紙を分けて確認してください。
最大30枚は、説明書では75g/㎡の場合の値です。対応範囲に入る紙なら、どの坪量でも必ず30枚を一度に送れるという保証としては扱いません。実際の用紙を少量から試し、安定して給紙される枚数を職場での一回分にします。
30枚ずつ処理できる条件で72枚作る例なら、30枚、30枚、12枚の三回に分けます。これは72÷30の端数を切り上げた作業回数の例です。フィルム交換や給紙の確認を含めても、一枚ずつ挟み込む今の方法より操作を減らせるかを比べます。
毎回3〜5枚程度なら、専用消耗品の管理や置き場所の確保まで含めて比較します。まとまったA4用紙を定期的に扱い、次の紙を入れるために手が止まっているなら、FOTON30を選ぶ理由がはっきりします。
厚紙や不定形は、三つのモードで分けて扱う
この機種には、給紙とカットの組み合わせが異なる三つのモードがあります。標準的な長方形の紙をまとめて扱うのが「オートフィード/オートカット」です。用紙の両側へガイドを合わせてセットし、実行すると順に加工され、原稿の前後でフィルムが切られます。
自動給紙に回せない厚手の長方形用紙は、「マニュアルフィード/オートカット」で一枚ずつ送ります。手差し時の対応坪量は64〜250g/㎡です。手差しでも自由な厚さを入れられるわけではないため、使う紙の条件をこの範囲と照合します。
星形、円形、三角形などの特殊な形は、「マニュアルフィード/マニュアルカット」で扱います。原稿を一枚ずつ送り、フィルムを切るタイミングも操作する方式です。説明書は、原稿そのものを切ってしまわないよう、全体が排出されたことを確認してからカットボタンを押すことを勧めています。
対応する原稿寸法は、幅127〜297mm、長さ152〜432mmです。不定形に対応する説明があっても、小さな切り抜きや極端に短い紙を何でも加工できる意味ではありません。使う原稿の大きさも確認し、条件から外れるものを通常の束へ混ぜないようにします。
手差しでは次の原稿をすぐ押し込まず、緑色のマニュアルワイドフィード表示で次を送れる状態を確認します。厚紙と普通紙、長方形と切り抜きを先に分けておくと、作業中にモードを何度も切り替える手間を減らせます。操作部と給紙トレイの位置は、FOTON30の商品画像と仕様を確認する
と把握できます。
専用フィルムの種類と、交換前の予備を決める
FOTON30は、一般的なパウチフィルムへ一枚ずつ紙を挟む方式ではありません。専用のカートリッジとつめかえフィルムを使います。今あるパウチフィルムを共用する前提ではなく、専用品を継続して発注できるかも含めて導入します。
対応するフィルムは75μmと100μmです。発注時は厚さだけでなく、カートリッジを買うのか、つめかえフィルムを買うのかを区別します。メーカー品番は、75μm用がFOTONR075CとFOTONR075F、100μm用がFOTONR100CとFOTONR100Fです。末尾Cがカートリッジ、Fがつめかえフィルムなので、備品の発注情報へ正式な品番を残しておきます。
厚さは、実際の掲示物の仕上がりを見て決めます。数字が大きいほうを一律に選ぶのではなく、必要な硬さや扱いやすさを試します。紙の坪量とフィルムの厚さは別の条件なので、100μmを選べば自動給紙できる紙が増える、といった判断はしません。
操作部には、フィルム残量が少なくなったときの表示があります。説明書では残量30%以下の状態を知らせるとされているため、その時点で予備を確認する運用にできます。なくなってから発注するのではなく、よく使う厚さの予備と発注担当を決めておくと、まとめ作業の途中で止まりにくくなります。
カートリッジはハンドルを持って交換する構造で、正しく取り付けられると適温になった後に約230mmのフィルムが自動で送られます。交換時にもフィルムが使われるので、原稿枚数だけから一枚当たりの消耗品費を断定しません。まず実際の加工と交換の回数を記録し、発注量を見直します。
本体を置く台と、排出された用紙の行き先を確保する
本体の外寸は幅577×奥行478×高さ245mm、質量は9.5kgです。紙型で設置面を作るだけでなく、給紙トレイへの原稿セット、上部ドアの開閉、カートリッジを持ち上げる動作を再現します。棚のすぐ下では、閉じた本体が収まっても交換できない場合があります。
説明書が指定する設置台は、耐荷重25kg以上の安定した平らな場所です。快適に操作するため、高さ70cm以上の場所へ置き、本体のゴム脚がすべて設置面に載るよう案内されています。本体重量だけを見て、9.5kgを支えればよいとは判断しません。
排出側には、加工したフィルムが自由に落ちていける場所が必要です。排出口へ仕上がったものが積み重なると詰まりの原因になるため、出たものをそのまま山にしない回収方法を決めます。机の中央に置いて排出物を奥へためるような配置ではなく、出口から先の経路を商品図と合わせて確認してください。
電源はAC100V、消費電力は1050Wです。説明書では、定格15A以上のコンセントを単独で使い、同じ分岐回路に別の機器を接続しない条件が示されています。電源タップの合計容量に収まるかだけで決めず、設置予定場所の電源を施設担当者と確認します。
また、自動給紙でも操作中にそばを離れないことが指定されています。投入操作が減る分は、近くで次の資料をそろえるなど、機械の状態を確認できる範囲で使います。担当者が別室へ移動することを前提にすると、今回の機能の使い方とは合いません。
少量から試し、給紙と仕上がりを一回分まで確認する
初回は重要な原稿を30枚まとめて入れず、同じプリンター、同じ用紙で印刷した不要な見本を数枚用意します。曲がりや反りを整え、紙をそろえて、給紙ガイドを原稿の幅へ合わせます。原稿の条件をそろえてから枚数を増やすと、問題が起きた原因を分けやすくなります。
ウォームアップ時間の目安は3〜4分です。ランプで使用可能な状態を確認し、選んだモードで実行します。準備時間に加え、原稿をそろえる、機械へ置く、仕上がりを回収する時間まで含めて、担当者の作業を測ります。加工速度の数値だけでは、職場で短縮できる時間は分かりません。
少量で問題がなければ10枚、その後に実際の一回分へ増やします。確認するのは、二枚重なって送られないか、斜めにならないか、しわ、カット位置、反り、途中停止です。同じ紙で枚数だけを変え、用紙を替える試験とは分けます。
一枚ずつの手差しへ切り替える必要が多いなら、自動で処理できる割合を数え直します。30枚のうち半分が厚紙や特殊形状という仕事では、全部を自動で任せるつもりで考えた効果と差が出ます。机上の準備、モード変更、回収まで通した一回分で採否を決めることが大切です。
試験結果は、使う紙の品名・坪量、フィルム厚、モード、一回の枚数と合わせて残します。担当者が変わったときも、確認済みの条件から始められます。紙やプリンターを変更した場合は、以前の最大枚数をそのまま使わず少量で試します。
加工済みの枚数を照合し、異常表示を分けて扱う
加工が終わったら、投入前の原稿一覧や枚数と、回収した仕上がりを照合します。自動でカットされていても、全原稿が一枚ずつ正常に加工されたとは限りません。掲示先や配布先への仕分けは、抜け、重なり、しわ、カット位置を確認してから行います。
途中で止まった場合は、原稿を足さず、ドア、給紙、フィルム、カッターのどの表示が出ているかを確認します。フィルムがなくなった場合と給紙の重なりでは対応が異なるため、説明書の該当する項目へ進みます。内部へむやみに手を入れたり、原稿やフィルムを力で引き抜いたりして復旧する使い方は避けます。
カートリッジ交換や手入れでは、内部や加工直後のものが熱くなることを踏まえ、説明書の手順を守ります。失敗した加工物や詰まった原稿も、内容に応じた社内の廃棄方法で処理します。確認が済む前に元原稿を片付けると、作り直しが必要な項目を追いにくくなるので注意してください。
無操作15分で電源が切れる機能がありますが、作業終了時の電源操作や、そばで確認する担当を省くためのものではありません。終了後は電源を切り、次の作業に必要なフィルムと原稿の準備を確認しておきます。
同じ条件のA4用紙をまとまって扱い、専用フィルムと指定の設置場所を確保できるなら、FOTON30の商品ページで現在の仕様と商品画像を確認する
と、自動給紙へ任せる範囲を決められます。一枚ずつの挟み込みを減らし、仕上がり確認まで担当できる運用が合う機種です。