折りたたみ椅子を台車で運べる?収納寸法・耐荷重・通路幅を確認

折りたたみ椅子をまとめて運ぶのが大変な施設担当者向けに、台車の有効収納寸法、耐荷重、扉や廊下の通過条件を解説。椅子が適合するか測る方法を紹介します。

折りたたみ椅子を台車で運べる?収納寸法・耐荷重・通路幅を確認

研修のたびに折りたたみ椅子を一脚ずつ運ぶなら、台車で移動をまとめる方法があります。ただし、同じパイプ椅子という名前でも、畳んだ脚や背もたれの形は違います。脚数だけで選ぶと、予定の椅子を収められないことがあります。

候補の折りたたみ椅子用台車 KK-CO-005 は、有効収納サイズ約幅960×奥行490×高さ445mm、耐荷重約100kgです。寸法と形状が合えば他メーカーの折りたたみ椅子も収納でき、空になった台車自体も折りたためます。

選定では、椅子が枠に合うこと、予定脚数の重量が収まること、積載した状態で経路を通れることを分けて確認します。寸法だけ、重量だけのどちらか一方で判断しないことが大切です。

20脚という収納例を、手持ちの椅子へそのまま当てはめない

カグクロのCO-005製品ページには、同社の「折りたたみ椅子ベーシック」を横置きで10脚、縦置きで20脚収納できる例があります。これは、その椅子と置き方での案内です。どの椅子でも20脚積めるという意味ではありません。

厚い座面の椅子、背もたれの大きい椅子、脚先が張り出す椅子では、重ねたときの間隔が変わります。同じ脚数を予定していても、枠の中へ並べられる量は異なります。

まず、手元の椅子を品番ごとに分けます。外観が似ていても、購入時期によって脚の形が違う場合は、同じ一組として扱う前に確認してください。台車を選ぶ基準にするのは、実際に繰り返し運ぶ椅子です。

椅子の仕様書に折りたたみ時の寸法があるなら、その値を確認します。座った状態の幅と奥行だけでは、収納時にどの部分が張り出すかを判断できません。実物も畳み、背の上端、脚先、金具の位置を見ます。

有効収納高445mmは、椅子全体の高さ上限とは別

有効収納サイズは約幅960×奥行490×高さ445mmです。カグクロの寸法図では、445mmは荷台から横枠までの高さとして示されています。立てて載せる椅子の全高を445mm以下にする、という読み方ではありません。

実際の掲載写真では、縦置きした椅子の背が横枠より上へ出ています。そのため、三つの数字を単なる箱の内寸として扱うより、椅子のどの部分を底と枠で受ける構造かを確認する必要があります。

底の幅と奥行へ脚部が収まっていても、座面や背が枠へ当たり、予定の向きに並ばない場合があります。反対に、高さが枠を超えるという理由だけで、掲載された縦置き方式を不適合とすることもできません。

判断しにくい形状では、椅子の品番、折りたたみ時の寸法、横と正面からの写真、予定脚数をまとめて販売元へ照合します。「パイプ椅子です」と伝えるだけより、支持される部分と干渉箇所を確認しやすくなります。

メモ台や肘が付いた椅子など、折りたたんでも突起が残るものは特に注意します。金具を無理に押し込んだり、台車の枠を外したまま使ったりして収納範囲を広げないでください。

一脚の厚さの掛け算より、重ねたときの間隔を測る

一脚を畳んだ厚さが分かっても、その値を脚数分だけ掛ければ積載寸法になるとは限りません。脚のパイプが隣の椅子へ入り込む形と、金具が当たって間隔が広がる形では、増え方が違います。

同じ品番を所定の向きに重ね、数脚分でどれだけ場所を使うかを確認します。一脚目の厚さと、二脚目以降を加えたときの増分を分けると、予定脚数の見通しを立てやすくなります。

たとえば一脚目が100mm、追加するごとに45mm増えると仮定すれば、10脚では100+45×9=505mmです。100×10=1000mmとは異なります。これは測り方を説明する仮の例で、CO-005へその寸法の椅子が積めるという保証ではありません。

最終的には、予定の向きに並べた椅子全体と、枠・底の位置を照合します。斜めに重なる場合は、下端だけでなく背の上端が占める範囲も確認してください。隙間へ押し込んで脚数を増やす計画にはしません。

椅子の合計は約100kg以内、運搬全体の重さは別に出す

この台車の耐荷重は約100kgです。一脚の重量に載せる脚数を掛け、椅子側の合計を出します。4kgの椅子20脚なら80kg、5.5kgの椅子20脚なら110kgとなり、後者は重量条件を超えます。

20脚が形として収まりそうでも、重量が超えるなら、その脚数では使用できません。逆に重量が80kgでも、枠へ収まらなかったり、支持される姿勢にならなかったりすれば、適合とは言えません。

台車本体の重量は、オフィスコムでは約11.5kg、カグクロの現在の製品ページでは約12kgという表記です。エレベーターなどで総重量を厳密に確認する場合は、納入される仕様を確認してください。

本体を約12kgとして見るなら、4kgの椅子20脚を載せた台車は約92kgになります。ここへ一緒に乗る人の重量も加わります。耐荷重100kgと、エレベーターへ持ち込む総重量は、別の計算です。

また、重量条件は一人で押せることや、一人で積み下ろしできることを保証しません。床の状態、経路、椅子の取扱方法に合わせ、必要な人数で扱います。

通路で必要な幅は、進む向きと曲がる場所で変わる

台車の外寸は約幅1140×奥行505×高さ805mmです。この幅1140mmを、すべての扉で必ず必要になる通過幅として扱うのは適切ではありません。台車をどちらの向きへ進めるかによって、扉に向く寸法が変わります。

一方、短い辺が505mmだから狭い廊下も通れる、と単純に判断することもできません。長い本体を入口へ向ける場所と、出口で向きを変える場所が必要です。椅子の張り出しや押す人の立ち位置も加わります。

保管場所から会場まで、扉を開けた状態の有効幅、曲がり角の両側、エレベーター内部を確認します。床に外形を示す場合も、一つの長方形を置くだけでなく、進入して曲がる途中の位置を続けて確認します。

椅子を縦に載せると、背の上端は台車本体の高さ805mmを超えることがあります。入口の高さや、押す人から前が見えるかは、空車の状態と分けて確かめてください。

段差や傾斜を勢いで越えることを前提にしません。取扱説明書でも、平らでない場所、傾斜地や段差などの使用条件に注意が示されています。搬送経路が合わない場合は、同じ階での保管など配置から検討します。

組立時は、底を開くだけで完成としない

CO-005は組立式です。公式の組立説明書では、キャスターの取り付け後に底フレームとサイドフレームを開き、底フレームを内側のフックへ掛けて固定し、別部品のフレームを差し込む手順になっています。

折りたたみ式だからと、広げた形になっただけで使い始めないでください。キャスターの取り付け位置や、フックへの掛かり、フレームの取り付けを説明書の完成図と照合します。ストッパー付きキャスターは2個あり、説明書に位置が示されています。

販売ページの組立時間約5分は目安です。初回は時間を優先せず、部品の不足や締め付け、完成状態を確認します。短時間で組み立てられることと、積載・搬送の確認まで済むことは別です。

複数の担当者が折りたたんで保管する場合は、再び広げた後にどこを確認するかも共有します。最初に組み立てた人だけが完成状態を知っている運用にしないことが重要です。

設営の途中で取り出しても、残りを扱える配置にする

積み下ろしは平らな場所でストッパーを掛け、椅子と台車の取扱方法に従って行います。参加者が通る出口の前ではなく、椅子を一脚ずつ扱える作業場所を決めます。

満載状態だけでなく、半分を取り出した後の状態も確認します。会議の必要脚数が毎回違う場合、奥の椅子を使うために別の椅子を何脚も動かす配置では、台車にまとめた効果が薄れます。

どの椅子をどの向きで載せるかと、取り出す側をそろえます。型番の異なる椅子を混ぜる場合も、同じ積み方ができるとは限りません。形状が合わない一脚を、最後の空き場所へ押し込まないでください。

走行前は椅子の載り方とキャスターの動きを確認します。異音、変形、緩みなどを見つけたら、量を減らして使い続ける方法で済ませず、施設の管理方法に従って使用対象から外します。

空車の厚さ140mmに加え、出し入れの場所を確保する

台車を折りたたむと、約幅1140×奥行140×高さ805mmになります。薄くできますが、幅1140mmは残ります。細い隙間へ入れたい場合も、入口から向きを変えて収められるかを確認します。

椅子をすべて使っている間に、空の台車をどこへ置くかも決めます。通路へ残してしまうなら、台車を折りたためる利点を活かせません。安定して置け、次に広げるために取り出せる定位置が必要です。

折りたたみ椅子用台車の商品画像と詳細を確認する

導入の効果は、運ぶ往復だけでなく、台車を広げる、積む、会場で降ろす、空車を片付けるところまでで比較します。少数を近くへ動かすだけなら準備の割合が大きく、まとまった脚数を同じ場所へ動かすほど、移動をまとめる意味が出てきます。

手元の椅子が所定の姿勢で枠へ収まり、重量と経路が合うなら、専用台車が候補になります。折りたたみ椅子用台車を確認する ときは、収納例の20脚より先に、実際の椅子の品番と重ねた形を照合しましょう。

参考資料