書類やキーボードで机が埋まり、デスクライトの台座を置く場所がない。けれど、天井照明だけでは手元が暗い。このような席では、ライトを小さくするだけでなく、台座を机上からなくす方法を考えると解決しやすくなります。
この記事では、机の縁へ固定するクランプ式デスクライトを候補に、取り付けられる天板の条件、影ができにくい設置側、照らせる範囲、電源コードの通し方を説明します。
取り上げるのは、アイリスオーヤマ LEDデスクライト 701クランプタイプです。机上へ台座を置かずに設置でき、無段階調光、まぶしさガード、JIS照度AA形準拠という仕様を備えています。
台座の面積ではなく机の縁を使う
一般的なベース式ライトは、机上へ台座を置いて安定させます。台座の上に書類を重ねることはできないため、狭い机ではライトを導入した分だけ作業面が減ります。
クランプ式は、天板を上下から挟んで固定します。机上に残るのは主に取付金具と支柱なので、台座式より書類や入力機器へ作業面を割り当てやすい構成です。
ただし、机の面積をまったく使わないわけではありません。取付金具の周辺には物を置けず、アームを動かす空間も必要です。「台座を置く長方形がないが、机の後端か側面に固定場所はある」という席で検討します。
天板は厚さ60mm以下だけでは判断できない
メーカーの取扱説明書では、クランプの取り付け条件として、水平で、天板の出しろが30mm以上、厚さが60mm以下の場所を指定しています。ここでいう出しろは、机の縁から奥へクランプを掛けられる平らな部分です。
厚さだけを測ると、机の裏側にある部材を見落とします。取り付け候補位置で次を確認してください。
- 天板の上面と下面が平らか
- 縁から奥へ30mm以上クランプを掛けられるか
- 天板と補強材を含めた挟み込み部分が60mm以下か
- 下面に引き出し、幕板、配線ダクト、補強フレームがないか
たとえば天板自体が25mmでも、縁から20mmの位置に補強フレームがあれば、クランプを30mm差し込めません。天板の厚さと、金具を掛けられる奥行きを別々に測ります。
取扱説明書では、板厚が薄く強度が弱い場所、丸パイプ、角が丸い場所、掛かりが不十分な取り付け、横向きの取り付けを避けるよう案内されています。折りたたみテーブルや中空構造の天板は、寸法が収まっても締め付けに耐えられるとは限りません。机の取扱説明書でクランプ器具の可否も確認します。
後端と側面のどちらに固定するか
机の後端に固定すると、ライトの支柱を正面から離せます。一方、後端にデスクトップパネルや配線ダクトが付いている机では、金具が入りません。壁に机を密着させている場合も、クランプを回す手や電源コードを通す空間が必要です。
後端へ固定できないときは、左右の側面を調べます。筆記作業が多い場合、右手で書く人は左側、左手で書く人は右側へ光源を置くと、手が作る影を紙の上から外しやすくなります。
パソコン作業では、設置側だけでなく画面への映り込みを確認します。点灯した状態でモニターを正面から見て、LEDの光が画面に反射するなら、アームやライト部の角度を変えます。本製品にはまぶしさガードがありますが、モニター表面への反射まで自動で防ぐ機能ではありません。
固定席でないならベース式と比べる
同じライトにはベースタイプの選択肢もあります。机上を空けたい固定席ではクランプ式が合いますが、机の配置を頻繁に変える席では、付け外しの手間も判断に入ります。
レイアウト変更のたびに締め直す運用では、クランプを固定する場所やコードの経路も毎回確認しなければなりません。ライトを席間で移すことを優先するなら、机上の置き場所を必要としてもベース式のほうが運用しやすい場合があります。
反対に、固定席でも利用者がクランプのつまみを角度調整と誤解すると、締め付けが緩むおそれがあります。共用席では、動かしてよいアーム部と、日常的に触れない固定部を分けて周知します。
幅270mm・奥行400mmの可動空間を確保する
オフィスコム掲載の外寸は、幅270×奥行400×高さ410mmです。これは台座の占有面積ではなく、推奨姿勢にしたライト全体のおおよその広がりとして扱います。
机の上に棚がある場合は、取付位置から上へ410mm程度の範囲に棚板が干渉しないかを確認します。机上パネルがライトより高い場合は、後端へ固定してもアームを作業面側へ倒せないことがあります。
取扱説明書では、アームやLEDライトに角度調節範囲が示されています。購入前には、取付候補位置を起点に幅270mm、奥行400mm、高さ410mmの範囲を想定し、モニター、棚、壁、パネルへぶつからないかを見ます。
ライトを作業面へ近づけすぎると、照らされる範囲が狭くなり、光むらが出る場合があります。反対に遠ざけすぎると、必要な場所の明るさが下がります。アームを限界まで伸ばすことを前提にせず、普段使う書類の中央へ光を向けられる位置へ固定してください。
3000lxは机全体の明るさではない
商品仕様の直下照度は3000lxです。「直下」は光源の真下を指すため、机のすべての場所が3000lxになるという意味ではありません。
メーカーの取扱説明書では、推奨使用姿勢かつ最大点灯時のJIS照度AA形の目安として、光源直下から半径30cmで500lx以上、半径50cmで250lx以上と示されています。A4用紙は幅210×高さ297mmなので、紙一枚を中心付近へ置く作業と、机の端から端まで資料を広げる作業では必要な照射範囲が異なります。
まず、文字を読む書類やキーボードなど、最も明るくしたい対象を光源の真下付近へ置きます。机全体を均一に照らす目的なら、デスクライト一台だけでなく室内照明との組み合わせを見直します。
無段階調光は周囲の明るさに合わせる
本製品の光色は昼白色で、明るさはタッチスイッチによる無段階調光です。点灯中にスイッチへ触れ続けると明暗を調整でき、設定した明るさは再点灯時にも記憶されます。
最大照度のまま固定するのではなく、窓から光が入る昼間、日没後、紙面を見る作業、モニターを見る作業で調整します。周囲が暗い状態で手元だけを強く照らすと、視線を動かすたびに明暗差が大きくなります。室内照明を消してデスクライトだけにせず、周囲と手元の差が大きくなりすぎない明るさへ合わせてください。
演色性はRa85です。印刷物や文具の色を確認する一般的な事務作業の判断材料になりますが、厳密な色合わせが必要な制作・校正業務では、必要な演色性や色温度を業務基準と照合します。
1.8mの電源コードをコンセントまで通す
電源はAC100Vで、電源コードは1.8mです。取付位置からコンセントまでを直線距離だけで測らず、机の縁、配線ダクト、脚部に沿う実際の経路で測ります。
高さ720mmの机で天板後端から床近くのコンセントへ下ろす場合、上下方向だけで約720mmを使います。そこから机の横方向へ800mm回すと合計は約1520mmです。プラグの抜き差しや固定に必要な分を考えると、1.8mに対する残りは大きくありません。
コードをアームの可動部へきつく巻き付けたり、椅子のキャスターが通る床へ余らせたりしません。アームを動かしてもコードが引っ張られず、電源プラグへ手が届く経路を決めます。机を昇降させる場合は、最上位置と最下位置の両方で長さを確認してください。
設置後は照らす中心を先に決める
クランプを固定したら、ライトを点灯する前にアームとLEDライト部をゆっくり動かし、モニターや棚へ接触しない範囲を確認します。アームへ物を掛けたり、可動範囲を超えて力を加えたりしません。
次に、普段の作業位置へA4用紙を置き、その中央へ光を向けます。最大の明るさから下げる方法ではなく、低めの明るさから始め、文字を読めるところまで上げると調整しやすくなります。
最後に通常の姿勢で座り、光源が直接目に入らないこと、手の影が読む範囲へ重ならないこと、画面へ強く映り込まないことを確認します。席を共用する場合は、利用者がアームを動かせる範囲と、動かしてはいけないクランプ部分を周知します。
LEDデスクライト 701クランプタイプの仕様
- 商品番号: IR-LDL-701CL-C
- メーカー品番: LDL-701CL-W
- 外寸: 幅270×奥行400×高さ410mm(オフィスコム掲載値)
- 重量: 0.65kg(オフィスコム掲載値)
- 主要材質: ポリカーボネート
- 光色: 昼白色
- 電源: AC100V、50/60Hz
- 定格消費電力: 12.0W(最大点灯時)
- 直下照度: 3000lx
- JIS照度: AA形準拠
- 調光: 無段階
- 演色性: Ra85
- 電源コード: 1.8m
- 取り付け条件: 水平な場所、出しろ30mm以上、厚さ60mm以下
- その他: まぶしさガード、タッチスイッチ、折りたたみ可能
机上の広さと手元の明るさを両立させる
机にデスクライトを置く場所がないときは、台座を小さくするだけでなく、机の縁へ固定するクランプ式が候補になります。本製品は、出しろ30mm以上、厚さ60mm以下の水平で強度のある場所へ取り付ける仕様です。
選定を分けるのは、天板を安全に挟める固定席か、そして作業位置へ光を向けてもアーム・コードが周囲と干渉しないかの二点です。机を頻繁に動かす、または天板の固定条件を満たせないなら、ベース式も比較してください。
条件が机に合う場合は、アイリスオーヤマ LEDデスクライト 701クランプタイプの取付方式と照度を確認すると、設置後の位置を具体的に決められます。