会社のUSBメモリを捨てる前に|台帳・データ消去・物理破壊を分ける

会社のUSBメモリを廃棄する担当者へ、U600の対応寸法・材質・専用投入口と、台帳照合、データ消去、物理破壊、破片回収を分ける手順を解説します。

会社のUSBメモリを捨てる前に|台帳・データ消去・物理破壊を分ける

会社で使い終えたUSBメモリを社内で処理するなら、まず廃棄する媒体を特定し、社内で認められた方法と、その方法に使える機械を照合します。物理破壊機を買っただけでは、廃棄承認や台帳の更新、必要なデータの引き継ぎまで済むわけではありません。

USBメモリ・SDカード対応のマルチカットシュレッダー U600 は、対応する記録媒体を一個ずつ物理的に破壊する機械です。ただし、USB端子がある物を何でも入れられるわけではなく、寸法・材質・付属品に制約があります。退役した媒体の大半が対応条件に収まるかを先に確かめ、照合から破片の回収までを一つの仕事として組み立てましょう。

廃棄する媒体と、残すデータを先に確定する

最初に分けたいのは、媒体を再利用したいのか、使い終えて廃棄したいのかです。物理破壊したUSBメモリを再利用することはできません。別部署へ回す物や貸出品の返却まで、同じ処理箱へ入れないようにします。

廃棄する物は管理番号と台帳を照合し、使用部署や保管者を確認します。例えば、同じ型番のUSBメモリが十個あっても、外観だけでは中に何が入っているか、誰が廃棄を認めたかを区別できません。番号が読めない物は、形が似ている別の媒体の記録で代用せず、対象を特定する工程へ戻します。

必要な資料の引き継ぎや社内で保持するデータの確認は、破壊前に済ませます。そのうえで、データ消去が必要か、どの方法を用いるかを社内IT担当者の手順に合わせます。読み書きできない故障媒体なら、実施できなかった消去を完了と記録せず、その状態で物理破壊へ進めるか判断を受けてください。

台帳は、媒体の識別、廃棄承認、消去の実施状況、物理破壊の実施、回収・引き渡しを区別して残せる形にします。暗号化済みだから廃棄完了、画面でファイルを消したから物理破壊不要、と一律には決めません。U600が担うのは、この流れの中の物理的な処理です。

USBメモリはW25×D12mmの寸法と材質を照合する

メーカーのU600/UA600取扱説明書では、破壊できるUSBメモリの寸法をW25×D12mmとしています。メモリー投入口の幅は25mmです。外形が入口に合うかを見る際は、容量やUSB規格の新しさより、まずこの寸法と本体形状を照合します。

例えば、薄いUSBメモリと、厚い装飾カバーを付けたUSBメモリをまとめて処理したい場合、同じ「USBメモリ」という分類だけでは導入を決められません。前者も材質などの条件を確認し、後者は付属品を含めたまま投入する対象から外します。販売名の対応表示を、形状制限のない対応と読み替えないことが大切です。

説明書が投入を禁止しているのは、メモリー投入口より大きなUSBメモリ、キーリング・キャップ・クリップ・カバー・ケース等が付いた物、プラスチックとアルミ製以外のUSBメモリ、皮詰めされた物、のりや接着剤などが付いたメモリーです。幅だけ収まっていても、この条件に当たる物は対象にしません。

取り外せるキャップやキーリングは、本体を測る前に分けて扱います。一体になった回転カバーや装飾外装を外すために、工具で分解する方法までこの記事では案内しません。どの部分が外せるか分からない物は、対応が確認できる一般的な形状の媒体と混ぜず、別の処理対象として残します。

SDカードも説明書上の対応媒体ですが、microSDや各種アダプターまで一括で対応すると推測しません。外付けSSD、カードリーダー、USBケーブルも対象媒体の一覧には含まれていません。会社に残る物を種類と形状で分けると、U600で処理できる物が主なのか、別の処理が必要な物のほうが多いのかを判断できます。

紙の細断枚数は、USBメモリの処理能力ではない

U600には、紙の給紙口、CD・DVD・カード用のメディア投入口、USBメモリ・SDカード用のメモリー投入口があります。説明書の各部図でも、それぞれ別の入口として示されています。USBメモリを紙用の長い入口へ入れる機械ではありません。

定格で一度に処理する数は、USBメモリ・SDカードが各一個、CD・DVD・カードも各一枚です。A4コピー用紙の定格22枚/21枚という数値を、USBメモリをまとめて入れられる個数へ置き換えることはできません。媒体の件数が多い場合は、一個ずつ照合して持ち替える時間も作業時間に含めます。

また、紙の4×40mmクロスカット、CDなどの4.3mmストレートカットは、それぞれの細断仕様です。USBメモリが同じ寸法の破片になる仕様ではありません。媒体用の物理破壊という案内と、紙の細かな切断寸法を混同しないでください。

説明書には、この製品がデータの復元・流出防止を保証するものではないことも明記されています。社内の廃棄条件が特定の処理証明や結果の保証を求める場合、機械を動かした記録だけで条件を満たすとは判断できません。導入前に、予定する使い方が社内の処理方法として承認されるかを確認します。

常設場所は、前面の扉と箱を出す空間まで取る

本体外寸は幅460×奥行338×高さ845mm、重量は約44.4kgです。頻繁に抱えて移す物としてではなく、床に常設する機械として場所を決めます。設置候補の床で本体の範囲を示したら、上面の投入口へ媒体を持っていく位置と、前面で回収作業をする位置も空けます。

説明書の図では、前面の扉を開き、紙専用ダストボックスと、その中にセットするメディア・メモリー専用ダストボックスを取り出す構成です。本体の奥行338mmが収まるだけの隙間へ押し込むと、扉や箱が出せない場合があります。前面を別の家具で塞がず、回収容器を持ち替えられる場所を残してください。

紙用の箱は約55.7Lですが、メディア・メモリー用は約4.3Lです。さらに、細断屑の満杯センサーが反応するのは紙側で、メディア・メモリーには反応しないと説明書に記載されています。媒体だけを多く処理する使い方では、警告が出るまで続ける前提にせず、専用箱の中身を確認できる配置と担当者が必要です。

キャスターは、移動時以外は手前二か所のストッパーを掛ける指定です。水平で安定した床に置き、コードを抜かずに移動させる運用にしません。扉の開閉と回収に必要な余裕が、導入後も確保できる場所を選びます。

電源についても、旧来の共用タップへ空き口を一つ作れば済むとは考えないでください。説明書は延長コードを使わず、近くのアース端子付きコンセントへ接続する指定です。消費電力は販売ページ400Wに対し、説明書では430Wと表記が異なるため、共用できる残り電力を400Wだけで計算せず、納入する本体の表示と設置先を照合します。

一個の媒体と一件の処理記録を対応させる

機械の条件が合ったら、未照合の媒体、照合・承認済みの媒体、処理が終わった物を分ける流れを作ります。箱を増やすこと自体が目的ではなく、次に手に取る一個がどの状態かを分かるようにするためです。担当者が替わっても、机上の場所だけに頼らず、台帳から状態を追えるようにします。

例えば、承認済みの箱から一個を取り出し、管理番号を処理票と照合して、対応寸法・材質の確認済みであることを確かめます。その一個を専用投入口で処理した後、実施日と担当者、結果を記録してから次の媒体へ進みます。照合する人と機械を使う人が別なら、口頭の番号だけでなく、媒体と処理票を対応させて渡します。

このとき、消去の実施欄と物理破壊の実施欄を一つにしないほうが経過を追いやすくなります。故障で消去できなかった物、消去後に破壊した物、まだ承認を待つ物を、全部「廃棄済み」の一語にまとめると、何が終わったのか分からなくなるためです。

途中で止まった物や、処理結果を判断できない物は完了数へ含めません。機械の対処は説明書に従い、無理に押し込んだり工具で投入口を広げたりせず、媒体と記録を要確認として分けます。台帳には止まった工程と次の判断担当者を残し、再処理や委託が決まったら、その経過を追加します。

導入直後は少数の承認済み媒体で、この一連の作業に無理がないか確認します。機械が処理できることに加え、照合、結果の記入、箱の確認まで一件ずつ進められるかを見るためです。処理前の対象数と記録上の完了・要確認・未着手の合計が一致しない場合は、追加投入より先に対象を照合し直します。

破片の回収まで含めて、内製する範囲を決める

処理済みの破片も、機械から出した途端に行き先不明にならないようにします。専用箱から回収容器へ移し、どの範囲の媒体を処理した物か、誰が次へ渡すかを記録します。外部へ引き渡す場合も、社内で決めた受け渡し記録と結び付け、所定の完了条件に達したところで台帳を閉じます。

U600を候補に残せるのは、廃棄予定品の中心が対応するUSBメモリ・SDカードで、社内で認められた処理方法に組み込め、常設と回収の場所を確保できる場合です。対応しない外装や機器が多い場合、あるいは機械単体に復元防止の保証や処理証明まで求める場合は、その要求を満たす別の処理方法を先に検討します。

条件が合うなら、U600の商品画像で投入口と本体形状を確認する から、予定している媒体と、上面・前面を使う配置を照合できます。

参考資料