会議室、倉庫、社用車などの鍵を壁のフックへ掛けていると、必要な鍵がないときに誰が持ち出したのか分からなくなります。貸出表を置いても、記入せずに鍵だけ持っていかれる運用では履歴が残りません。
この記事では、会社の鍵をまとめて保管し、貸出履歴を残したい管理担当者へ、ICカード式キーボックスで記録できる範囲、40本の割り当て方、個別の鍵を追跡するために追加すべき運用を説明します。
候補は、キングクラウン ICカード式キーボックス KB-RFE-40です。40本分のキーハンガーを備え、最大100件のID登録と最大5000件の履歴保存に対応しています。
先に「扉の履歴」と「鍵の履歴」を分ける
KB-RFE-40の履歴項目には、登録、扉開閉、個別削除、全体削除などが記載されています。履歴閲覧ソフトを使い、キーボックスの操作履歴をパソコンで確認する構成です。
ここで注意したいのは、商品仕様に各キーハンガーの抜き差しを検知する機能が記載されていないことです。扉を開けた利用者や時刻を確認できても、その人が40本のうちどの鍵を取り出したかまで自動で特定できるとは限りません。
必要な履歴を次の二つに分けてください。
- 誰がいつキーボックスを開けたか
- 誰がどの鍵を持ち出し、いつ返したか
前者を機器の操作履歴で管理し、後者は貸出記録と組み合わせます。「履歴機能付き」という言葉だけで、個別鍵の貸出記録まで自動化できると判断しないことが重要です。
40本へ固定番号を割り当てる
収納部は、10連のキーハンガーが3組、5連が2組で、合計40本です。最初に現在管理している鍵を集め、日常利用する鍵、予備鍵、廃止予定の鍵へ分けます。
日常利用する鍵だけで32本、予備鍵が6本なら、合計38本となり2枠残ります。追加予定の部屋や車両がある場合は、その2枠を予約枠にします。40枠を最初から埋めると、鍵が増えたときに番号体系を組み直すことになります。
キーハンガーの位置と鍵の管理番号を固定し、「総務01」「倉庫03」のように一覧と対応させます。鍵が返却されていても別のフックへ掛かっていれば、次の利用者が見つけられません。空いたフックを見ただけで、どの鍵が貸出中か判断できる並びにします。
扉や車両の名称を本体外側へ大きく表示すると、第三者へ鍵の用途を知らせることになります。キーボックス内の番号と、権限を持つ担当者だけが参照できる対応表を分ける方法も検討してください。
個別鍵の貸出記録は扉を閉める前に残す
個別の鍵を追跡するには、キーボックスの操作履歴とは別に、管理番号、利用者、持出時刻、返却時刻を記録します。紙の台帳、社内フォーム、共有システムのいずれでも、鍵を取り出した直後に記録できる位置へ用意します。
記録項目を増やしすぎると入力が省略されるため、目的に必要な項目へ絞ります。
- 鍵の管理番号
- 利用者を識別する情報
- 持出日時
- 返却日時
- 必要な場合のみ利用目的
一人が複数本を持ち出す場合は、鍵ごとに管理番号を記録します。「倉庫関係一式」のような記載では、一本だけ返却されていないときに判別できません。
キーボックスを閉めた後にまとめて記録する運用では、電話や来客で中断されると未記入になります。「鍵を外す、記録する、扉を閉める」を一つの動作順序として周知してください。
ICカードとID登録を人の異動に合わせる
最大ID登録件数は100件です。利用者が30人なら、全員分を登録しても件数上は70件残ります。ただし、退職者や異動者のIDを残したままにすると、登録枠とアクセス権限の両方が不要に残ります。
月初や人事異動のタイミングで、在籍者一覧と登録IDを照合します。利用する部署を限定する場合は、鍵を必要とする人だけ登録し、全社員へ一律に権限を与えません。
本体にはICカード錠、テンキー錠、非常解錠が用意されています。どの認証方法を通常運用に使い、非常解錠手段を誰が保管するかを決めます。非常用の鍵をキーボックスのすぐ横へ置くと、通常の認証を迂回できるため、別の責任者が管理します。
5000件の履歴を消える前に保存する
履歴件数は最大5000件です。登録や扉開閉、削除など複数種類の操作が履歴対象なので、5000回の貸出をそのまま保存できるという意味ではありません。
一か月運用した後、実際に増えた履歴件数を確認します。月500件増えるなら単純計算で10か月分ですが、利用頻度が上がれば保存できる期間は短くなります。上限へ近づく前に、毎月または四半期ごとなど、運用量に合う保存日を決めてください。
履歴閲覧ソフトの対応OSとして商品ページに記載されているのは、Microsoft Windows 10、8.1、8です。使用予定のパソコンが対応一覧にない場合は、購入前に現行環境で利用できるかを販売元またはメーカーへ確認します。履歴を保存できなければ、目的としている記録管理が成立しません。
タイムロックは営業時間と緊急対応を両立させる
タイムロック機能では、解錠可能な時間帯を制限できます。営業時間外の持ち出しを防ぎたい場合は、通常の利用時間と、早朝・夜間に鍵が必要になる業務を分けます。
たとえば通常利用は平日の日中でも、警備対応や設備トラブルでは時間外に鍵が必要です。時間外利用をすべて禁止するのではなく、緊急時に解錠する責任者、連絡方法、後から履歴を確認する担当者を決めます。
設定変更自体も管理対象です。誰でも解錠可能時間を変えられる状態にせず、管理者権限を持つ担当者を限定してください。
幅400mmだけでなく扉を開く空間も測る
本体寸法は幅400×奥行146×高さ410mm、重量は10kgです。設置場所では本体が収まる長方形だけでなく、正面で扉を開き、40本の鍵を選べる空間が必要です。
通路沿いへ置くと、開いた扉や鍵を選ぶ人が通行を妨げる可能性があります。担当者が正面に立っても通路や扉の開閉範囲を塞がない位置を選びます。
10kgの本体へ鍵を収納するため、軽量な間仕切りや不安定な棚へ自己判断で固定しません。設置面の材質、固定方法、必要な金具は取扱説明書と設置先の管理者へ確認してください。
電池交換と履歴確認を同じ担当表へ入れる
使用電源は単3形アルカリ乾電池4本です。電池交換を警告が出てから考えるのではなく、点検担当と予備電池の保管場所を決めます。
点検では、電池だけでなく次の状態を一緒に確認します。
- 40枠の鍵と管理番号が一致しているか
- 貸出記録だけ残り、鍵が返却されていないものがないか
- 退職者や異動者のIDが残っていないか
- 操作履歴を予定どおり保存できているか
- 非常解錠手段の保管責任者が変わっていないか
毎日の終業時に鍵の有無を確認し、月次でIDと履歴を確認するなど、頻度の異なる作業を分けると担当漏れを見つけやすくなります。
残した履歴を誰がどの場面で確認するか決める
履歴を保存すること自体を目的にすると、鍵が見当たらないときに記録を誰も確認できない状態が残ります。紛失、未返却、時間外解錠、異動後のID残存など、どの出来事を契機に履歴を調べるかを先に決めてください。
確認担当者は、機器の開閉履歴と個別鍵の貸出記録を同じ時間軸で照合します。開閉者と貸出者が異なる場合や、扉は開いているのに貸出記録がない場合を分けると、未記入と不正な解錠を同一視せずに調べられます。
また、履歴データには利用者を識別できる情報が含まれる可能性があるため、保存先へのアクセス権、保存期間、不要になったデータの削除方法も社内の情報管理ルールに合わせます。キーボックスの管理者と、履歴データの管理者が同じとは限りません。
KB-RFE-40の仕様
- 品番: KB-RFE-40
- 収納数: 40本
- キーハンガー: 10連×3、5連×2
- 認証: ICカード錠、テンキー錠、非常解錠
- 最大ID登録件数: 100件
- 履歴件数: 最大5000件
- 履歴項目: 登録、扉開閉、個別削除、全体削除ほか
- タイムロック: 解錠可能時間帯の制限
- 外寸法: 幅400×奥行146×高さ410mm
- 重量: 10kg
- 電源: 単3形アルカリ乾電池4本
- 商品内容: キーボックス、履歴閲覧ソフト
- 履歴閲覧ソフト付属品: USBケーブル
- 商品ページ記載の対応OS: Microsoft Windows 10、8.1、8
KB-RFE-40の収納部と認証・履歴機能を商品ページで確認する
機器の履歴と貸出記録を組み合わせる
選定を分けるのは、鍵の本数と利用者IDが仕様の範囲に収まるか、機器の開閉履歴と個別鍵の貸出記録を組み合わせて管理できるかの二点です。
鍵へ固定番号を割り当て、IDの削除、履歴の保存、非常解錠、電池交換まで担当を決めると、「保管箱を置いたが誰も管理していない」という状態を避けられます。
40本の収納数と運用方法が会社に合うなら、KB-RFE-40の本体寸法、ID件数、履歴項目を確認すると、導入後の管理を具体化できます。