B4の検査票や申請用紙を共用棚へ平積みにすると、似た帳票の山を持ち上げて一枚を探すことになります。そこへ記入済みの原本まで戻されると、配ってよい白紙と保管する書類も混ざります。日常的に取る用紙を種類別の引き出しへ、予備束や原本を扉内へ分けられる収納が候補です。
生興のB4CG-P109Lは、左にB4対応の深型9段、右に鍵付きの書庫を備えたコンビ書庫
です。一台にまとめられますが、九種類なら量を問わず収まるわけではなく、右側の棚ごとに鍵を分けられる構造でもありません。
選ぶ前に、引き出しへ入れる帳票の形と補充量、右側へ移す束やファイル、同じ鍵で扱える範囲を決めます。白紙を選ぶ場所と保管場所が一続きになる利点を、今の帳票の流れに生かせるか見ていきましょう。
B4対応でも、袋や仕切りを足せるとは限らない
引き出しの有効内寸は幅258×奥行368×高さ77mmです。一般的なB4用紙は257×364mmなので、短辺を手前にして寝かせたときの寸法差は、幅方向で1mm、奥行方向で4mmです。B4の裸の用紙に対応する一方、周囲へ大きな余裕を残す引き出しではありません。
この差は公称寸法同士の引き算で、指を差し込める隙間や、引き出しの全位置での実測余裕を示すものではありません。用紙を収められることと、厚い束から一枚をつまみやすいことは分けて考えます。取り出す際に紙を反らせる必要がないかなど、余裕の小さい使い方は少量から動作を確かめます。
袋入りの帳票、見出しが張り出したファイル、クリップで束ねた原本は、紙のサイズだけで判断しません。収納する状態の外寸を測り、袋の端やクリップの頭まで含めて比べます。たとえば幅265mmの袋なら、258mmの引き出しには幅が合いません。袋を折ったり帳票を曲げたりする前提では選ばないほうがよいでしょう。
一段に二種類を入れるための仕切りも同様です。B4用紙を前後に二組並べられる底面ではなく、上下に重ねれば下の帳票を取るたびに上を持ち上げる作業が残ります。まずは裸の白紙帳票を一種類ずつ分ける使い方を基本にし、袋ごと扱う必要がある書類は、右側の棚や別の収納へ分けます。
9段の割り当ては、補充量と重さまで見て決める
九種類を一段ずつ割り当てると、空き段は残りません。使用量の多い一種類へ二段を使えば、ほかに独立して割り当てられるのは七段です。段数を増やしたくないからと、似た帳票を一つにまとめるより、各種類の補充量を減らせるか、低頻度の帳票を別の場所へ移せるかを先に考えます。
高さ77mmは、束をその高さまで詰めてよいという運用上の目標ではありません。用紙の反りやつまむ動作もあり、上にこすらず開閉できる量に収めます。また、メーカーが示す深型引き出し1個当たりの耐荷重は3kgです。高さと重さの両方で、予定する補充量を比べてください。
たとえば実際の補充用の一束が2kgなら、二束を合わせた4kgは3kgを超えます。高さに余裕があっても、引き出しへ二束まとめて補充する案にはできません。紙の厚さや種類で重さは変わるため、「何枚まで」と一律に換算せず、使っている帳票の束を測るほうが判断できます。
九種類それぞれについて、次の補充までに使う量を集めます。月末だけ使用量が増える帳票は、その時期の量でも比べます。一週間分を入れると多すぎるなら、数日分ずつ補充できるかを検討します。補充の手間を増やせず通常量も収まらない種類が多ければ、深型9段という構成が職場に合っていません。
未開封の予備束は引き出しの下へ埋めず、扉内などの補充場所へ分けます。引き出しには一枚ずつ取る分だけを置くと、日常の利用者は帳票名を選び、補充担当者は別の束から足す、という役割がはっきりします。深さを余らせることより、必要な帳票を一度で選べる状態を優先します。
右側は三段を均等に使わず、保管する形から配分する
右側の書庫の有効内寸は幅515×奥行359×高さ775mmで、棚板が二枚付属します。販売元の回答では棚板の高さを調整できます。ただし「三段」とあるから、背の高いファイルを三段すべてに立てられるとは限りません。
棚板一枚の厚さは16mmです。総内高775mmから二枚分32mmを引くと、三つの空間へ配分できる高さは計算上743mmとなります。高さ300mmのファイルを三段すべてに立てるには空間だけで900mmが必要なので、この配分では収まりません。実際の設定位置や手を添える余裕もあるため、均等に三分割した数値を各段の保証寸法にはしないでください。
予備束を横置きする低めの段と、原本ファイルを置く高めの段を組み合わせる方法があります。まず必要なファイルの外寸と、束を何重に置くかを決め、入れたい物に合わせて高さを配分します。棚を一枚外して大きな空間を取る場合は、当然ながら独立した置場が一つ減ります。段数を残すことより、書類を一式で扱えることを優先します。
棚板の寸法は幅550×奥行310mmです。書庫の有効内寸とは測る対象が違うので、棚板幅550mmをそのまま収納物が通る幅として使いません。また、奥行359mmの内部空間があっても、棚板の支持面は奥行310mmです。B4用紙の長辺364mmを奥へ向けると内部の公称奥行も超えるため、横置きの予備束は短辺257mmが奥へ向く配置から検討します。
包装を含む束や厚いファイルでは外形が変わります。紙だけの向きで入ると決めず、棚の上に安定して置ける形で比べてください。メーカーが示す棚板1枚当たりの均等耐荷重は20kgです。複数の予備束を置く場合はその合計を見て、中央の一点へ重い物を集める使い方に読み替えないようにします。
補充する人と原本を見る人が、同じ鍵でよいか
このB4対応コンビ書庫
で鍵が付くのは右側の扉です。左の引き出しを一段ずつ施錠する収納としては選びません。左側には利用者が日常的に取ってよい白紙を置き、鍵が必要な原本は扉内へ、という分け方が基本です。
右側には一枚の扉があるため、予備束の棚を開ければ原本の棚にも手が届きます。補充は部署の全員が行う一方、原本は担当者だけが扱う、といった異なる範囲を、棚の上下だけで分離することはできません。その場合は予備束を別に置くか、原本を別の施錠収納へ移すほうが、鍵の貸し借りで運用を補わずに済みます。
同じ担当者が両方を扱うなら、必要な補充時に開けられるかを確かめます。担当者が不在の日に白紙が切れない補充量と、鍵を扱う範囲を対にして決めてください。鍵の本数は購入時に確認する事項ですが、本数を増やせば棚ごとの権限が分かれるわけではありません。
メーカーのカタログには、タイトルシール付属と記載されています。引き出しの表示は「申請書」のような大分類だけでなく、利用者が区別する帳票名と現行版を示します。細かい手順を詰め込まず、似た用紙を見た利用者がどの段を選ぶか、実際の帳票と表示を並べて試すとよいでしょう。
改訂時は旧版を取り出してから新しい束へ切り替えます。記入途中の帳票や書き損じも白紙の段へ戻さず、所定の回収先へ分けます。九つの引き出しを「これから使う用紙を選ぶ場所」として保つための区別です。原本の保存期限などは、既存の管理方法に従ってください。
幅880mmの本体と、前に立って扱う場所を確保する
本体は幅880×奥行400×高さ880mm、重量25kgの完成品です。床へ底面の範囲を示すだけでなく、左の引き出しを手前へ動かす場所と、右の片開き扉が通る場所を空けます。机や壁際へ寄せる場合は、扉の前に椅子やごみ箱を置いた状態でも使えるかを見ます。
引き出しの開き量を外寸の奥行400mmと同じだと決めて、必要な通路幅を計算しないでください。前が狭い場所では、必要な開き方ができる実寸条件を確認するまで設置位置を確定しません。利用者が一枚取る動きだけでなく、補充担当者が束を支えて入れる動きも含めます。
下の段ほど取り出し位置は低くなります。よく使う帳票をどの高さへ置くかは、九段へ名称を上から順に並べる前に考えます。しゃがんだ位置へほかの人が通る配置や、開いた扉越しに左の引き出しへ手を伸ばす配置にならないか、普段の利用者の立位置で試してください。
完成品でも、配送が設置場所まで含むとは限りません。販売ページではメーカー直送の設置便と、それ以外の地域の軒先渡しを分けています。搬入口から置場まで通せるか、受取後に誰が移動・設置を行うかを注文前に決めます。収納後の紙の重量も加わるため、床の状態や必要な固定は設置先の条件と販売元の案内に合わせます。
九区分と、右側へ移す物が決まれば候補になる
このコンビ書庫が合うのは、日常用のB4帳票を深型9段へ分け、各段の補充量を高さ77mmと3kgの範囲で扱える職場です。右側は保管物に合わせて棚を配分し、予備束と原本を同じ施錠範囲へ置いてよいかを判断します。
帳票の収納形、補充量、鍵の範囲が決まったら、引き出しと扉内の構造を商品画像で確認する
ところから設置場所と照合できます。白紙を配る動作と原本を保管する動作を、一台の前で無理なく分けられるかが選ぶ目安です。