予定表を掲示する場所と、会議中に意見を書く場所を、小さな会議スペースへ一緒に置きたい。そんなときは、白板と掲示パネルを備えた一体型が候補になります。ただし、一台にまとめれば情報も整理されるわけではありません。紙を貼る範囲と書く範囲を分け、それぞれに必要な量が収まることが購入の条件です。
今回取り上げるアクリルホワイトボードと吸音パネルを組み合わせたパーテーション
は、スチール製のホワイトボード、アクリル板、吸音パネルを各1枚備えた仕様です。3枚を上下に入れ替えられるため、見る高さと書く高さに合わせられます。まずは「掲示する紙」と「一回の会議で書く内容」を別々に再現し、この一台で足りるか確かめます。
3段をすべて書き込み面として数えない
紹介するのは、販売ページで「アクリル、吸音パネル各1枚」と表示されているバリエーションです。そこにホワイトボード1枚が加わり、縦フレーム内に3枚が並びます。「吸音パネル2枚」という別の仕様もあるため、画像の色だけでなくパネルの組み合わせまで合わせて選びます。
書き込みとマグネットに対応しているのはホワイトボードです。吸音パネルは圧縮フェルトで、販売画像では紙をピンで留める使い方が示されています。アクリル板は別の面なので、白板と同じマーカー・磁石の使い方を前提にしません。素材ごとに道具を分けることが、この製品を使う出発点です。
基本の担当は、白板を「会議中に書いて消す情報」、吸音パネルを「紙で残す情報」、アクリル板を「掲示で埋めない面」とすると分かりやすくなります。白板へ紙を常設すると、その分だけ議論を書ける場所が減ります。磁石が使えることは便利ですが、紙を貼る場所が足りない問題を白板へ移すだけにならないようにします。
なお、吸音パネルという名称から、会議内容が周囲に聞こえなくなるとは判断できません。この記事で選定するのは書き込みと掲示の集約です。会話の音漏れを抑える性能や、アクリル越しの情報を隠す機能は、採用条件に含めません。
掲示する紙を幅815×高さ498mmへ並べる
販売ページで案内されている各パネルの寸法は、幅815×高さ498mmです。まずその大きさを紙や段ボールで再現し、普段掲示している工程表や当番表を置いてみます。重要なのは、紙が重ならず、差し替えたい一枚へ手を伸ばせる配置になるかです。
たとえばA4用紙を縦向きに3枚横へ並べると、紙だけの外形は幅630×高さ297mmです。横向きのA4を3枚横へ並べると幅891mmとなり、パネルの案内幅815mmを超えます。同じ3枚でも、向きによって使える配置が変わります。
この計算は紙だけを比べた例で、掲示可能枚数の保証ではありません。パネルの端、ピンを持つ指の位置、紙と紙の間、見出しを付ける場所も残します。ラミネートした資料や台紙付きの表なら、A4の規格寸法ではなく、使う物そのものの大きさで再現してください。
常時置きたい紙が収まらない場合は、まず「この場で見続ける必要がある紙」を選び直します。保管のために貼っている過去の資料まで残すと、新しい予定が埋もれます。掲示面を整理しても不足するなら、紙の文字を小さくして詰めるより、掲示面の大きい製品や別の掲示場所を比べる方が目的に合います。
ピン対応の案内は、厚い冊子や多数の紙をまとめて支えられるという意味ではありません。重ね貼りを前提にせず、一枚ずつ読む掲示として考えます。紙の量を先に絞ると、日々の差し替えのしやすさも判断できます。
白板1枚で一回の会議を進められるか試す
次は同じ幅815×高さ498mmの範囲で、普段の文字の大きさを再現します。壁などに貼った試し書き用の紙へ、その会議で書く議題、出た案、決まった内容を書き分け、普段の席から読めるか見てください。机のすぐ前で読めるだけでは、離れた席で使えるかは分かりません。
ここで確かめたいのは、一度も消さずに何文字書けるかより、議論の途中で必要な内容を残せるかです。一つの議題を終えるたびに消せる会議なら、小さな面でも運用しやすくなります。複数案を横に並べて比較し続ける会議では、1段分の高さが足りなくなることがあります。
予定表を掲示面へ移せば、白板を会議中の書き込みに専用化できます。それでも途中の意見を頻繁に消さないと進められないなら、集約によって必要な筆記面積を失っています。「紙と書き込みを分けられたか」と「書き込みの量が足りるか」は別々に判断します。
白板へ一時的に配布資料を磁石で付ける場合も、会議後に外す運用にします。磁石で残った紙が次の会議の開始位置を占めると、結局また小さな余白へ書き足すことになります。何も貼っていない状態を基準に、白板の使い始め方をそろえておくと、一台へまとめた利点を保てます。
段の順番は、読む人と更新する人の高さで決める
本体の高さは1758mmです。上から3等分すればパネルの正確な位置が分かるわけではなく、脚部やフレームも含んだ外寸です。商品画像を見ながら各パネルを想定位置へ仮に示し、机と椅子を置いた状態で見え方を確かめます。
下段の掲示は会議テーブルや着席者に隠れやすく、上段の白板は書く人によって手の届き方が変わります。座って読む頻度が高い紙を見える段へ置くか、立って書く面を使いやすい段へ置くかを、実際の担当者と比べます。見た目のバランスだけで順番を決めないことが大切です。
たとえば紙を会議中ずっと参照するなら、紙が机に隠れない位置を優先します。短い打ち合わせで立って書く使い方が中心なら、白板の位置を先に決め、残りの段で紙を読めるか確認します。紙と白板のどちらかしか使いやすい高さに置けない配置なら、この一台への集約が難しい場合もあります。
役割名は「上段」「中段」だけで覚えず、「白板には議論」「フェルトには最新版の予定」と素材に結び付けます。順番を入れ替えた後も使い方を引き継げるためです。アクリル面を含め、通路から見える位置へ置く以上、人事資料など見せる相手を限定する情報の保管場所にはしないようにします。
パネルの入れ替えには工具と作業場所が要る
メーカーの組立説明書では、パネルの順序を変える際に、キャスターのストッパーを止め、付属の星形レンチを使います。上から横バーとパネルを順に外し、好みの順番で逆に組み直す構造です。フレームに付いたまま面が回転する機能ではありません。
そのため、会議の途中で読む人が変わるたびに入れ替えるより、導入時に使いやすい順番を決めておく用途に向きます。変更時は紙やピンなどを取り外し、外したパネルを置く場所を空けます。作業方法は購入品の説明書に従い、道具を保管する場所も決めておくと後で困りません。
本体外寸は幅895×奥行300mm、重量は約10kgです。奥行300mmの範囲へ脚が入っても、書く人が前に立つ場所と、掲示を差し替える場所は別に必要です。会議中の椅子を引いた状態で、ボードの前へ進めるか、書く人がほかの席の視界を遮らないかまで試します。
キャスター4個にはストッパーが付いています。定位置で書いたり掲示を更新したりするときは固定し、移動するときはその場の配置に合わせて扱います。別室と共用するなら、幅895mm・高さ1758mmの本体が扉や曲がり角を通る経路と、使わない時間の置き場所も確保してください。
初回は利用者が組み立てる製品で、販売ページの目安は30分です。メーカーは2名以上での組み立てを指定しています。会議室へ届いたらすぐ一人で使い始められると見込まず、開梱と脚部の取り付けを行う場所・人を準備します。
会議後の一回の片付けまで試して選ぶ
一台に集約する前に、いつもの会議を想定して「書き始める」「紙を参照する」「決定事項を残す」「片付ける」までを一度通してみます。紙と文字が同時に見えていても、どちらが確定情報か分からないなら、素材を分けただけでは解決していません。
会議中の白板は仮の情報を置く面とし、決まった内容を正式な議事メモなどへ残してから消す流れを基本にします。次回まで残す必要がある場合は、期限と担当者を示します。白板を長期間の保存面にすると、次の会議で使える面がなくなる点も考慮してください。
掲示面の紙は、最新版を重ねて留めず、古い版を外してから差し替えます。担当者名や更新日を紙側に持たせれば、パネルの上下を変えても情報を引き継げます。白板の記録を保存する人と紙を更新する人が違う場合は、それぞれが会議後に何を残すかだけをそろえます。
道具も面ごとに分けます。付属のイレーザーは白板用で、メーカー説明書ではマーカーは別売です。アクリル面にはアルコールなどの付着で白濁や細かなひび割れが生じる場合があるとの注意があるため、すべての面を同じ薬剤で一度に清掃する運用にしません。
掲示したい紙が1枚のパネルへ収まり、白板1枚で議論を進められ、両方を使いやすい高さに置けるなら、この一体型は候補になります。三面の構成と脚部の商品画像を確認する
から予定の配置を照合し、置ける寸法だけでなく、会議後に次の利用者へ渡せる状態まで含めて選んでください。